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君はあるがままに なるように  作者: 風神RED
第三章 サムニウム族襲来編
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作戦会議

晩飯後に時間が空いたので、書いてしまいましたよと。

翌日、バンドーはデスパレス冒険者ギルドに呼び出されて一人で来ていた。場所はギルド3階の会議室。

バンドー以外にもゴールドクラス以上のパーティリーダーが参加している。


「あれっティアもか? 」


ティアが向かいの席から手を振っている。進行はレイ教授、自らがするつもりらしい。


「サムニウム族は来る。間違いないようじゃ。今はカンタナ高原の北、高原へ2日の行程の所で野営中じゃ。数はおよそ3000。」


3000か、これが多いのか少ないのか俺にはピンとこないが、かつてゼノ式の本山で修行していた時の門弟の数が300人程だったから、その10倍と考えれば多いのかもしれない。多分、一部族の戦闘員と考えれば多いのではなかろうか。


「3パーティ出した斥候の内、パーティ『月の明かり』が接敵に成功した。アルエンヌ? 」


アルエンヌと呼ばれた男が立ち上がり、説明する。


「 『月の明かり』リーダーのアルエンヌです。ご説明します。先程、ギルマスが言われた通り、サムニウム族の集団は、おおよそ3000人程度。それが3つに別れて野営していました。500人程度の集団が二つと本隊として2000人規模の集団がひとつです。彼らはカンタナ高原の北、デッドウィン峠あたりで野営中です。」


ちなみに、デスパレスの冒険者ギルド員はせいぜい、200人といったところか。まともに戦闘できるパーティとなると、もっと少ないだろう。


「装備は? 彼らの装備はどんな感じです? 」


手を上げて意見を言ったのは、パーティ『鉄騎』のリーダーであるグランツ。ガンツのところのリーダーだな。


「全員、歩兵でしたね。騎乗兵はいません。盾戦士系とあと、刃の付いていない短槍持ちが多かったです。」


刃の付いてない単槍持ちってなんだ? クォータースタッフだろうか? 棍棒とかメイス系かな?

俺と同じ疑問を持ったのだろう。パーティ『紅蓮』のリーダーであるカトルが意見する。


「刃の付いてない単槍持ちってなんです? スタッフですか? 」


「違うと思います。そうですね、暗殺者系の吹き矢をでかく長くしたような、そんな形状のものです。」


何だ? それって筒状になってるって事か? まさか


「それって、銃火器の類じゃねーよな? 」


俺は気になって、思わず発言してしまった。

一同、ハテナ顔で俺を見る。唯一、パーティ『音速』のリーダーであるナカジマさんが同調した。


「なるほど、確かにそう言えない事もないですね。」


パーティ『音速』は、そのパーティ名からも想像されるが、メンバーのほとんどが召喚された冒険者で固められている。もちろんナカジマさんも、その一人だ。


「バンドーさんが言った銃火器とは、我々の前世にあった武器です。火薬と呼ばれるものを爆発させて、その圧力で玉を飛ばして殺傷します。形状は筒形ですね。」


ネクストステージ・イルミタニアには召喚された者が多い。当然、銃の知識を持つ者はいるのだが、造れたり操作できる者は皆無といっていいだろう。そもそも現代日本でも、そんな人間は滅多にいない。


「ふむ、よく判らんが、もしそうだとしたらどうなる? その銃とやらは強いのか? 玉を飛ばすという事は遠距離攻撃系だな? 」


「判んねーよ。俺だって知識としてしか知らねぇ。第一、情報が少なすぎて、実際に見てみない事には判断が付かないなー。」


「ギルドマスター・レイ。ちょっと重要な事をお聞きしたいがよろしいか? 」


そう言って、立ち上がったのはパーティ『ワーズワース』のリーダーであるバーシー・ビッシュだ。彼のパーティである『ワーズワース』はプラチナランクで、この中では実力経験共にトップかもしれない。


「なんじゃ? バーシー。」


「サムニウム族がデスパレスに向かっているとして、大前提として我々は彼らと戦ってもよろしいのですかね? 交戦許可は? 部族蜂起となると管轄は王国になりますが、我々デスパレス冒険者ギルドはフリーハンドで自由に交戦できる許可を与えられているのでしょうか? 」


「ふむ、確かにそれは重要な問題じゃの。持って回った言い方をしとるが、つまりお主の言いたい事はあれじゃろ、『最初の一撃を我々冒険者ギルドが加えて問題ないか? 』ということよの? 」


「さすがです、おっしゃる通り。現段階では、サムニウム族が集団でこちらに近づいてきている、という状況です。まだ交戦に至った訳ではない。けれど数は我々が圧倒的に少ない。勝ち目があるとすれば、魔法を利用した機動性でしょう。ただ、そうなってくると、相手が近付くのを待っていると、こちらの不利になります。我々としては当然、先に奇襲をかけるしかないでしょう。」


つまり、王国の指示を待たずに勝手に動かないとまずいが、それをしてよいか? と。

レイ教授は、しばらく髭をなでた後に答える。


「王国からは5000の兵が出る。じゃが、恐らくハイナスパレスからここに来るのに早くても後10日はかかるじゃろう。となると、間に合わんの。」


単純計算だと5日程度は稼がないといけない。


「ドッガーズはワシが抑える。サムニウム族には先制攻撃をかけるぞい。奴らがカンタナ高原に布陣と同時に仕掛ける。先手はカトルに指揮を執ってもらう。既にルーンは用意してあるわい。3手に分けてゲート魔法による奇襲攻撃を仕掛ける。」


決まったら早い。レイ教授が矢継ぎ早にパーティ編成を口にする。隣りに座る書記のペンの動きが激しくなる。


「後で掲示板に張り出すので各自確認するように、以上。」




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