検査手術
そして3月24日、義妹に待機してもらい、手術。
手術の内容は。お腹に3つ穴をあけて内視鏡で中を観察、組織を取り、同時にお腹の水を抜く。
午後1時に手術がはじまり、目が覚めたのは午後3時
お腹にはパイプが生えていて、先には腹水を貯める丸い容器が。背中には麻酔の細い管が。麻酔のほうは、帝王切開を二回経験しているので馴染みはあります。腹のブラ容器には、すでにいくらか体液が溜まっておりました。
入院中、テレビはカードなのですが、手術後の部屋は天井に普通のテレビが備え付けられており、見放題。
テレビをのんびり見ながら、すこし楽になった腹に、ひとまずほっとしておりました。そして同じ部屋に認知症気味のおばあちゃんがいて、看護士さんを呼びまくり、目を離したすきに導尿管を引き抜くなど、いろいろ騒がしかったのですが、少しも嫌じゃありませんでした。
実は、わたしは二十歳ぐらいの頃、一時期引きこもりでした。ニートでずっと家にいたのですが、離島に住んでいた祖母の認知症が悪化。深夜の徘徊に付き合うのは私の仕事。そんなことで、骨折して入院の際は夜の病室にも付き添って、それこそ導尿管引き抜きをしでかして。祖母がそこにいてくれるような気がしてむしろ有り難く思いました。
でも、消灯になるとピタッと大人しい。わたしの祖母より良いおばあちゃんでした。
そしてその夜はいつの間にか眠ってしまい、朝に。朝には歩いていつものベッドに戻り、腸が動き出すのを確認して、汁物から食事がはじまりました。
次男への電話も再開。朝のすぎにかけてみました。
「夜怖くない?」
「俺がどんなに夜怖いか知らんのか?」
モンハンの猫キャラ、アイルーとメラルーの枕型クッションを抱きしめて返事をするのが目に見えるようです。
「俺、ほんと怖くて夜眠れんのやぞ、どうしてくれるんや」
弱気なのか強気なのかわからない。そんな脱力系ツンデレが次男です。ちなみに艦これでは響ちゃんが嫁艦、ガルパンでは冷泉麻子、さらにごちうさ難民。
これで4月から中二‥…
「あした兄ちゃん帰ってくるから」
「マジか!」
そして翌日の昼、長男からハングアウトが飛んでくる。
「SUBWAYうまい!」
九州本土最南端の田舎町には何もない。コンビニすら歩いて40分かかるようなところなので、みんなと一緒だとさぞ楽しいことでしょう。
その後もしばらく中央駅構内の様々なショップで遊んでから、北へ向かう電車で帰ってきました。
ようやく、次男の恐怖の夜が終わることになるのです。