Another World act.3
お待たせしました久々のAWO更新です。
内容を覚えてない方は最初から
初めての人も最初から、覚えてる
人はここからご覧ください。
前回までのAWO……パソコンに
インストールされたAWOアイコンが
消失しているのに気がついた諸刃。
ネタアイテムの事を思いだし不意に
呟いた『ステータスオープン!』
現実に表れたステータスプレートに
唖然。だがもしやと思い色々と
ステータスプレートをいじると
ゲーム内の装備を現実で装備できた
諸刃は軽い気持ちでスキル『スラッシュ』
を試して見たところ……までがだいたいの
前回までのAWO でした。
説明したから見たことある人は
最初から見る必要なくないか?と
思った貴方(貴女)……最初から見ると
作者的に嬉しいので邪推せずに見て
くれるとありがたいです(白目)
2256. 12/5 15:24
いつもの天井__同じネタは詰まらないから省くとしてだ。ベットから立ち上がり先程の場所を見る。
夢落ちであってくれと目を瞑り祈ったあとスキルでぶった切った壁を見る。段ボールをガムテープで止めてあり取りにくいが外す。取り去った場所から風が通り抜け、頬を撫でる丁度良い春の風が部屋に入り込むのであったら。
やはり切り口があり、残念ながら夢落ちではないようだ。
俺がやっていた、ゲーム内のスキルだったスラッシュを発動して切りつけた後である。更には外にある電柱をも余波で切り裂いたゲーム内での初歩に習得する基本スキルだ。
「はぁ……夢落ちのが笑い話になったんだがな……」
そんなことを呟く俺はまた溜め息をつく。普通なら喜んでも良いのだろう驚異的な能力だが、俺にとってはゲームが出来なくなる事の方が遥かに重要だった。立ち上がったままのパソコンの液晶に手を触れながら。
「はぁ……やっぱり無くなったままか……明日からどうやって暇潰したり遊ぶんだよ……あそこまで課金したゲームなんてこれが初めてだったのになぁ。また、何か新しいのやる気も起きないよ……あぁぁあったまるわぁ~」
ちなみにあったまるとは格ゲー用語で頭に来るという意味である。ともかく、チート能力が身に付いた訳だがどうしたもんかね。
「とりあえず、何が使えるのか試してみるのもありかもな……よし!ウジウジしてもデータは戻らんし気分を入れ換えよう!!」
そう言ってから顔を両手で軽く叩くと俺は再度メニュー欄を開いてアイテムを選択した。そして、ゲームの中と同じ装備に改めて身を包んだ。一瞬にして生活感バリバリに出ている上下ともに灰色のスウェット姿から一変した。
相変わらず何の金属で出来ているかわからない。かなりの頑丈さの装甲。叩いた衝撃が全くと言っていいほど俺の体を伝わらず、どこにその衝撃を逃がしているのかがわからない。それから黒一色の外套。さらに、軽装の漆黒の鎧に下に黒のアンダーウェアと、下には黒いパンツ。続けて、黒い膝当て。俊敏を上げるためのブーツに、そして腰には愛着をもって使っている不遇の武器、だが強く硬い【愛刀】黒田貫 が差してある。ああ、そうだ。見間違う分けない。いつもの俺のAWOの姿で、いつもの装備に間違いない。
「本当にただのコスプレにしか見えない……しかも厨二病丸出しの見た目と来たもんだ。ゲームの中だから許された見た目だよなマジで。実際に現実の俺が身に纏うとかなり痛いんだが精神的な意味で……」
自分の全身が映る大きな鏡の前で細かい部分迄に見る。やはりゲーム中とは違い現実だと当たり前だが迫力が違うというかなんというか、とにかく凄いとしか言えない。まだ、若いから正直今更ながら興奮してきている。
「着ているのがゲーム内の俺じゃないのは悲しいが、顔はともかく厨二病丸出しではあるがやっぱ、格好いいな」
自分の見た目を恨めしく思いもやっぱ男の子なんで新しい玩具を与えられたようなワクワクとドキドキが俺の胸を満たしている。玩具と言えば……我が【愛刀】黒田貫。部屋での危ない戦闘系のスキルを使用しないことを胸に誓い再度抜いてみる。『シャキィィィン!』
「さっきは色々とドン引いてたけど、黒田貫さん……やっぱかっけえぇわぁぁ!」
改めて、今度は惚れ惚れとその切っ先から刀身や波紋に至るまでその姿を堪能する。同じ失敗はしない。部屋では勿論振り回さないのだ。暫く見とれてからまた鞘に納める。そして暫く考えてから俺はあることを呟く。
「今の身体能力とゲーム内のスキルを試してみたいな……」
そうだ、使って試したくなった。やっぱり玩具は眺めるだけでなく実際に使ってナンボだ。使いたくなるもの道理であろう。
昨今は近代化が進み、都会化が進む俺が住む千葉。緑とビルがバランス良くある豊かな街【千広台】には広くて暴れても大丈夫な場所はとても限られている。だがあるにはある。
「ガキん時、良く行った土建さんの砂利やら何やらがいっぱいある場所があったところ……あったよな?」
昔遊んだ、地元の遊び場を昔の記憶を遡り引っ張り出す。因みに【千広台】は俺の地元だ。地元で就職し、煩わしい家族と離れて一人暮らしを悠々自適に過ごしているのが今の俺だ。とりま、説明終了。そんなことよりも、今すぐ力を試したいのでその場所に行ってみることに。そうと決まれば行動あるのみだ。
俺は一旦、装備を外し元のスウェットに戻るとタンスにある外行きの服を引っ張り出して着替え、いつでも着れるようにハンガーに掛けてあるピーコートに袖を通す。財布は忘れずに持って、玄関先にある自転車の鍵をポケットにしまい。勿論、靴を履いてから戸締まりもしっかりしたのを確認してから、俺はアパートを後にするのであった。
2256. 12/5 16:03
>>>自転車をリズム良く漕ぐ音が聞こえる。当たり前だ自転車に乗っているんだから。ちなみに車の免許は持ってない……小さい時に父親と俺で車に乗っていた時に、車の事故に遇ってからだとは思うが、そのせいで助手席に乗るのも勇気が入り、教習所に行った時に実感したが運転するのが無理になっていた。かなり心が動揺し、動悸息切れで目が回ったのを今でも鮮明に覚えている。
ちなみにそのせいで一回免許とりに教習所に行って、開始一日目でクーリングオフしたと言う伝説が残っている。俺の人生の中の伝説ではある。ちなみに家族や友達に話したら大爆笑された。酷いやつらだ、人のトラウマを笑うなんて……一応、怖いけど助手席にはまだ乗れるんだぜ?……いらん情報だな。
まあ、とにかくそんなわけで俺の基本的な移動手段の一つがこの自転車なわけだ。にしても、結構自転車のペダルを漕いでいるのに全く疲れないとかどう言うことなんだろうか?わからん。ステータスが反映されてるのかねもしかなくても。チート臭いなぁ。ゲームの時は然程そんなことを感じたことなかったけど、やはり現実との感覚が全く違うな。あれから三十分位経ったであろうか?そんなこと考えつつだが、どうやら目的地に到着したようだ。自転車を止めてサドルから下りる。ストッパーで自転車を適当な場所に置いた。
多分ここだよな?黄色と黒のロープに鎖。そして、ラミネート加工してある紙に書かれた立ち入り禁止の文字が見える。それで広場への道が塞がれている。だが通るのは容易い。ロープと鎖で簡単に仕切ってあるだけだからだ。
あ、そうそう。社会人としてのルールは勿論だが守るべきだ……だがしかし今は自分の欲求を満たすため……いや緊急事態につきそのルールを破ろう。そう緊急事態なんだと自分に言い聞かせて、不法侵入という犯罪に手を染める俺。ゴメンよ土建さん。
ジャラジャラと鎖が音を派手に鳴らしている。だが誰も居ないので気にすることなく侵入することが出来た。そんなわけで目的地まで着いたわけだが。俺は暴れられる開けた付近まで向かう為歩き出す。ほんの数分歩き条件を満たすエリアに到着した。
「ここでなら……ステータスオープン!」
今日、三度目の装備変更。そして瞬間的に装着。まるで変身する仮面ラ○ダーか戦隊ヒーローの気分だ。
そんな気分の中。俺はさらに、しつこいようだが、今日三度となる【愛刀】黒田貫 を抜刀。『シャキィィィン!』鞘から抜き放たれた刀は気品のある綺麗な音色を奏でる。
「それじゃあ早速、俺の自身とスキルの能力がどこまであの世界と同じがどうかを検証して見ますか?」
右手に持った黒田貫を右肩に乗せては上に持ちあげては離し、上に持ちあげては離してを繰り返し、俺は調子に乗ったガキのような態度とって、そんな粋がった言葉を呟いてから検証を開始するのであった。
ただ、この時の俺はまだ知らなかった。この力の恐ろしさを。そしてこの力が後に俺に何をもたらすのかを。
それは、自分だけでなく地球全土を巻き込むものになる事も。
前から言っていますが
かなりこの小説はペースが
遅いです。ゆっくり書きたい
ってのがこの作品なので長い
目で見守っていただきたいです。
何卒ご容赦下さいますれば
幸いです。別作品の朝ソコでも
見ながら気長にお待ちくだされば
尚、幸いです。
でわでわまた、次話か朝ソコで
お会いしましょう。
おわりんこ(´・ω・`)☆