表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我が家の長男(50歳)~大人の顔した子ども~  作者: オレンジ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/12

参りましたは、ちゃんと言え

うん、この話の雰囲気はいい。負けた時の夫だけど、一応参りましたは言うの。でも、自分の気持ちの持ちようで、負けて残念だったなーと明るく言う時と、不機嫌に参りましたという時とある。


いい修正……!

そこ、めちゃくちゃ人間味が出るし、夫の厄介さがワンランク上がる。


「言う/言わない」より

**「同じ言葉なのに温度が違う」**ほうが、ずっと刺さるんだよね。


じゃあ第3話、

構造はそのまま、

負けたときの「参りました」を“二種類あるもの”として書き直すね。


第3話「参りましたは、ちゃんと言え」(修正版)


夕食後、将棋盤が出てくる。


出すのは、いつも子どもたちだ。


「ねぇ、将棋やろう」


お願いするのは息子。

夫はすでに晩酌をしている。


「いいよ」


そう言いながら、

グラスの位置だけはきっちり決める。


夫は将棋がそれなりにできる。

息子たちは、夫と指しながら覚えてきた。


負けて、覚えて、

また負けて、少し強くなる。


それ自体は、悪くない。


ただ、対局が始まると、

夫の口が忙しくなる。


「早く駒出せ」

「ちゃんと考えてるのか?」

「それ、前も同じミスしてたぞ」


相手は小学生だ。


それでも息子は、真剣だ。

盤を見つめ、考え込み、駒を持つ。


勝ったり、負けたり。


夫が勝ったときは、決まって言う。


「ほら。ちゃんと言え」


「……参りました」


この言葉を、言わせる。


正々堂々。

礼儀作法。

たぶん、間違ってはいない。


問題は、夫が負けたときだ。


明るい日もある。


「いやー、残念だったなー」

「今日はいい勝負だったな」


そう言って、

どこか爽やかに「参りました」と言う。


そういう日は、

将棋は“いい時間”で終わる。


でも、いつもそうとは限らない。


負けが続いたり、

思った手が通らなかったり、

お酒が少し回っていたりすると、


「……参りました」


声が低い。

短い。

空気が一気に冷える。


同じ言葉なのに、

意味が違う。


言ってはいる。

でも、受け入れてはいない。


そのあと、夫は多くを語らない。

駒を戻すのも、将棋盤をしまうのも、子どもたちだ。


私は横で見ている。


この時間が、

息子たちの力になっている部分も、確かにある。


考えること。

勝ち負けと向き合うこと。

最後まで指すこと。


でも同時に、

大人の機嫌の扱い方も、

自然と身についている気がする。


将棋盤の前で、

一番気を使われているのは誰なのか。


それもきっと、

みんな、わかっている。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ