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もしも
もし、世界が終わるなら、清原くんをあの変な色の服の店から連れ出して、手を引っ張って、遠い遠い安全な世界に導いてあげたい。私が守る。
もし、世界を終わらせることができるなら、清原くんに悪影響を及ぼしているひとたちには申し訳ないけどここでお別れしてもらいたい。
ハヤシライスがこびりついた鍋をスポンジの柔らかいほうで擦っていると携帯の通知が鳴る。
かろうじて泡だけ洗い流して、濡れたままの手でポケットをまさぐり、携帯を取り出して画面を見るとそれは夢ちゃんからで「明日の同窓会、菜々風は行くの?」というメッセージだった。