表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/39

(゜Д゜≡゜Д゜)゛?はい?

 結局、私は昼からサーキットの方に入ることになった。

見目麗しい二人が、荷物配布してる。


 なんかさ、最近入った新人さんが、ビミョーに、バラマキがうまくない感じなんだよね。

 そこはほら、サポートしてあげないと!


「あ、宮崎さん、こういう重たい液体系はね、端っこの、隅に置くの。オッケー?」

「はい・・・。」


 うーん、いまいち覇気がないかも?

 カートの使い方もなかなかマスターできないし、段ボール専任になってもらった方がいいかな。


 ちょっとイケメンに相談してみるか。


「あ、イケメンちょっといい?あのさ。」

「やよい!!さぼんなって!!」

「違うって!マジな相談だってば!!!」


 も~!すぐ絡んでくるよ!!この美少年は!!!


「え、何。ちょっと段ボール終わりそうにないんだけどな…。」

「マジで!じゃあ仕方ないな…原田さん!!ちょっとヘルプ・ミー!!」


 カートで出発したばかりの原田さんを呼び戻して、イケメンと交代してもらう。


「ん?おれ荷物やればいいの?はいはい。」


 原田さんのカートはちょっと横に置いといてと。

 あんまり人に聞かれたくない話なので、ちょっと壁際に引っ込んで、話し込む。


「あのさ、宮崎さんのことなんだけど。」

「ああ、やめたいって言ってたよ。」


 何!!マジか!!


「え、聞いてない!何それ。」

「歩くのきついし、みんなの輪に入れなくて居心地悪いんだって。」


 居心地が、悪い…?


「…僕ちょっとわかるな。ここ、微妙に輪があって、ちょっと入りにくい。」

「え、なにそれ。あんただってみんなにイケメンイケメン言われて、楽しそうにやってるじゃん…。」

「赤池。イケメンって、言うな。」


 なんか、地味に、ちょっと、キタぞ…?

 私たちが作り上げてきた、チームワークの、輪を、穢された、ような…?


 何だろう、この、胸のざわつき?

 ちょっと、今まで感じたことない、不安が、私を包む。


 いつもへらへらしてる私が、黙り込んだからか、イケメンが変な顔、してるよ。

 ああ、変な顔ももちろんイケメンですけれども!!


ドンっ!!!!


「…あんたさ、好きな人に名前呼んでもらえないきつさとか、わかんない?」


 はへ?


 なにこれ。

 壁際に立ってた私、なんかイケメンに、追い込まれてますけど?

 壁と、イケメンに、挟まれて、私何が何だか???


「勝手に変な呪文かけといてさ、責任取ってよ。」


 何、この急展開。

 散々今まで私のことスルーしてたくせに、いきなりなんなんだ!!

 …ちょ!!これって!!壁ドンってやつじゃないの!!


 ぎょーえーーーーー!!!マジか!!!


「毎日毎日!イケメンイケメンっておだてて!僕のこと勘違いさせて!」

「毎日毎日!前向きなこと言って僕のこと元気づけて!」

「毎日毎日!人見知りの僕のパーソナルスペースに乗り込んできて!!」

「そんなの好きにならない方がおかしいんだって!!」


 おーい!クールなイケメン、温度のひっくーーいイケメン、どこ行ったーーー!!!

 めっちゃ熱く語っとるがな!!!


「そもそもだな…僕は、いや、うん……。あんた、マジで責任取ってくれないと、困る。」


 まあね!初対面でかけたあの魔法、効いたってことだもんね!!責任取ったるわ!!!


「ええー?!いいよ!」


 ああそうだ、みんなに立会人になってもらおう!!!

 なんてったって、仲良しこよしの職場だからね!!


「みなさーん!私、今から!壁ドン越しに、チューされるみたいでーす!!」

「はあ?!ちょ!!何言ってんの…!」


 みんなが一斉にこちらを向く。

 ああ、宮崎さんは我関せずだな。

 なるほど、こういう温度差、ね…。


「おお!いけいけ!」

「ちょ!!ふざけんな!!おい!誰かここはいれよ!!」

「オフィスラブ真っただ中か?!」

「ギャー俺の配当が!!」


 誰だよ!人の恋路で勝手に賭博打ってるやつ!!


 ゲゲ!なんか杉浦君が凸してきたよ!


 15センチある身長差をもろともせず、下からイケメンをにらみつける美少年!

 おおお!これは腐女子連合白川さんの目が光る奴だ…光ってるぞ!!サーキットの端っこでええええ!!!


「はいはいはい!!痴話げんかはここまで!!みんな仕事して!!」


 いつの間にか経理の不和さんが帰ってきてた!

 ふう、正直助かったぜい!!!


「冬木さん。ちょっと事務所、来なさいね。」


 はわわ!!これ、怒られるやつじゃないの!!!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] イケメンくん、こうきたか! 今回もにやけました。 でも、みんなに注目させてしまうあたり、デリカシーなさすぎです(笑) 嫌われれしまわないか、見ているこちらがハラハラします。 杉浦君ですが、…
[良い点] 6/6 ・んあ!? なんじゃこりゃ!!!!! ・そして公開処刑みたいにすんなw [気になる点] 展開が急すぎてビビった! いや自分も他人の事言えないですけど。 [一言] 『胸のざわつき…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ