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一回辞めたソシャゲでもまたしたくなる時ってありませんか? 懐かしさってありますよね

お待たせいたしました。


 俺と子供のフェンリルが母親フェンリルと対峙する現在、いつの間にか隣に来ていたミーア迄もモップを構え気を張りつめている空気の中、母親フェンリルがため息をつきながらその場に伏せる。


 《はぁ……分かったわ。これ以上の争いは止めましょう。我が子もそんな無理をしないの。そちらの悪魔も落ち着きなさい……全く面倒な事になったものだわ》


 面倒そうに言ってくる母親フェンリルの言葉を聞くと同時にその場に倒れるように元の姿に戻り横たわる青い毛玉。


 俺は何も考えずに走り寄ると、(マナ・トランス)を掛けて毛玉に魔力を与えてしまう。


 《……なるほど、我が子が思ったより衰弱もせずにここまで来れたのはそなたの魔力のお陰か》


 俺の動きを見て何やら納得したような母親フェンリルの言葉が聞こえるが今の俺はそれどころではない。


「なんて無茶するんだ。お前まだ子供だろ? こんなになるまで私の為に……」


 後半は心が乱れていた所為か声にならなかったが、段々と元気になる毛玉を感じ取れることが出来てようやく安心できる。


「ご主人様。申し訳ありませんがお着替えの方をされては如何ですか? 今のままですと風邪を引かれても問題ですし」


 ミーアが心配そうな表情でこちらを見ながら提案してくる言葉に、俺は自分がお漏らしと汗でベトベトになっている事を自覚してしまう……確かにこのままだと不味いな。


 《あぁ……そう言えばかなり汚れてしまったな。我の責任でもあるし、その程度は何とかしよう》


 母親フェンリルがそう言った途端に俺の体が光り輝き、全ての汚れや異物が無くなってしまう。


「あああぁぁぁ!なんて事を……せっかくジルア様の体液の付いた洋服と下着が手に入ると思っていたのに……」


 涙を流しながらこちらを見ているミーアに本気の左拳を振り抜いてこの場から排除する。


 《……あれは汝の僕ではないのか?》


「ただの押しかけ魔族です」


 汗を垂らしながらこちらを見る母親フェンリルにきっぱりと誤解を解くべく回答して俺はこれからの事に話を切り替える為に毛玉を抱いて母親フェンリルと対話を始める事にするのであった。







「では改めて……私はこの姿の時はジルア・オシトと名乗っています。それで申し訳ないのですが、よろしければ貴女達の名前を教えて欲しいのですが」


 こちらから名乗っておき、向こうの名前を書いておく。


 いつ迄も青い毛玉と母親フェンリルと認識するのも悪いだろうと思っていった言葉だが、毛玉と母親の気配が一気に変わった事で俺は無意識の内に彼女達の地雷を踏んでしまった事を知ってしまう。







 《名前を教えろだと⁈ ……ふむ》


 《ねーちゃん。ぼくなまえない! なまえほしい! 》


 母親の方からは興味深げに、毛玉から善良なではしゃぐような気配を感じ、俺は実は元々彼女達には固有名が無かった事を驚きと共に知ってしまう。


 《そうだな……丁度良い。ジルアよ、我と我が子の名前を今すぐ付けるが良い。元々我らは数が少ないので個としての意識は余り気にもしなかったが、異世界転生者である汝が付けるなら面白い事になるやも知れん……我も永遠の下僕でいたい訳でも無いしな》


「ち、ちょっと待ってください! 私が名付けなんて不味いでしょ⁈ 私『神敵』なんて称号あるんですよ⁈ 私にさがそんな事をしたら2人とも大変な事になっちゃう!」


 予想外の事を言われ、あたふたと言い訳をする俺。


 どう考えても名付けなんて絶対に普通で終わるはずがない……


 《構わんよ。大体我等がこの世界に縛られているのもこの世界の都合だしな……そろそろ外の世界も見たいしな》


 《ねーちゃん、ぼくのこときらい? 》


 母親からはあっけらかんと返答されるわ、毛玉からはうるうるした瞳でこちらを見られるわ精神的に追い込まれていく俺は、どうやら名付けは逃げられない事を知り一通り考えてから答える。


「気に入らなかったら言ってよ? それほどセンスがある方じゃないから……お母さんの方は綺麗な深い碧だから、そこから名前を取って『ミドリ』……とかどうかな? こっちの子供は海のような青色だから『アオ』とか良いかな……」


 我ながら酷い名付けだと思いながらも、これ以上の名前が思い浮かばなかったので恐る恐る聞いてみるが、フェンリルの親子は尻尾をブンブンと振り回している……母親の近くの木々がへし折られているよ。


 《うむ……覚えやすくていい名だ。これからは我のことはミドリで良いぞ》


 《アオ! ぼくのなまえはアオ!》


 俺の顔を舐めてくる興奮したアオと、平然を装いながらも周りの木々が全て倒していくミドリを落ち着かせる為にその後しばらく時間が必要だった事をここに明記しておく。







「それでご主人様はこのフェンリル達に名付けを行った訳ですね……本当に知らないとは恐ろしい事です」


 俺の説明を聞いてため息をつくミーアの言葉に不安を覚えながらも俺は、木々の枝を身体中につけた駄目イドにその言葉の理由を聞いてみる。


「名付けは神聖なものとして古来より代々受け継がれてきた伝統です。親が子に名前を付けるという事は、自分の一部を与えて生を授けるという事です。おそらくですが2頭ともご主人様の魂とパスが繋がったはずです」


 ……はぁ? パスが繋がった? どういう事だ……あかん、称号欄がおかしなことになっとる。




(名前)

 ジルア・オシト

 15歳 ♀


(種族)

 レジェンドエルフ


(職業)

 魔法騎士


(スキル)

 ユニークスキル

 ・無課金ゲームLv3

 レアスキル

 ・精神防壁Lv3

 ・神愛Lv1

 スキル

 ・生活魔法Lv4

 ・危険察知Lv5

 ・気配察知Lv3

 ・魔力察知Lv3

 ・魔力制御Lv1

 ・魔力操作Lv1

 ・魔力増幅Lv4

 ・魔力回復Lv4

 ・生命回復Lv2

 ・頑強Lv2

 ・騎乗Lv4

 ・尋問Lv6

 ・弁舌Lv6

 ・料理Lv3

 ・礼儀作法Lv4

(称号)

 奴隷王女のご主人様

 ダークエルフのご主人様

 精霊女王

 神狼の契約者 (ミドリ・アオ)

 神敵




 誰か俺に説明を……



次回配信は日曜予定です。

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