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エピソード30(信之助視点part2)

「・・・・・・・」


俺は・・・・・何をやっているんだろう


ある時、俺と親友である4人は異世界へと召喚された


そして、俺は柄にもなくはしゃぎ・・・・・そして、大切な友を失った


今ばかりは・・・・いや、あの時から二週間近くたった今でも、あの小春でさえもがその元気を失っていた


優花や竜太郎なんて元から少しとはいえホームシックになっていたこともあってさらに酷い状態だ


王様やその家臣たちも俺たちを励まそうと色々な手を尽くしたが、その全てが俺たちの心には届かなかった


俺たちを守ろうとして死んだ真央


なぁ、もし・・・・もしだけどお前が戦っている時に俺が側にいれば・・・・・


俺が真央を支援していれば・・・・


もし俺以外の皆がいれば・・・・


お前は助かったんじゃないのか?


なぁ、お前は魔王だったんじゃないのか?


なんでそんなに簡単に死んでるんだよ!


・・・・・・そういえば真央が話していた世界ってなんて名前だっけ?


・・・・・思い出せないな・・・微かに思い出せるのは真央が少し嬉しそうに語っていた「拒絶の魔王」などという二つ名だけだ


何気にかっこよかったから記憶に残っている


・・・・コン、コン、コン


あぁ、また説得が始まるのか・・・・


「・・・・どうぞ」


ガチャリという音と共に扉が開けられる


「王様が話があるとの事です」


「・・・・・わかった」


勝手に呼び出され、友を失ったといえ一応はここに住ませてもらっているのだ


話くらいは聞かなければ失礼にあたるだろう


他の皆もそう思ったのかそれぞれ呼びに来た人の後をついてきている



「話というのは他でもない。お主たちにはそろそろ強くなってもらわねば困るのだ」


ん?なんだか何時もと言い方が違う?


いつもは少し赤子をあやすような言い方が混じっているのに・・・・なんだか今日は説得する感じが皆無な感じがする


「・・・・・しかしながら俺たちは友達を失ってしまった」


勿論いつまでもこのままでいいとは思えない


しかし、そう思っていても心の整理というものはつかないものなのだ


「ふん!貴様らの意思などもう関係ないわ!当初の予定とは違うが我々の準備した隷属の魔法で貴様らを縛り!我らの手駒としてくれる」


その言葉と共に、もう詠唱が終わっていたのか白い光が俺たちに襲いかかる


・・・・・あぁ、それでこの悲しみも忘れられるというのならそれはそれで良いのかもしれないな・・・


本気でそう思っていたのだが、しかしながらその光は俺たちの体を包み込んだ白い光に弾かれる


「ムムッ!」


・・・・・・?


回りを見ると小春たちもどうして光が弾かれたのかわからないのか辺りを見回している


・・・・と小春の胸元から白い光が溢れているのが見えた


ふと、自分のそこを見てみる


自分の胸元からも白い光は出ており、その発生源をさわって確認すると・・・・


「真央・・・・・・」


そこにあったのは、真央の形見のネックレスだった


どうやらそれがこの光を生み出しているようだ


しかし、その光もいつまでも放出できるようなものではないらしく明滅して消えていく


「ふむ、謎の光に邪魔されたが今度こそはうまくいくじゃろう・・・もう一度!やれ!」


もしかしたらこれは真央が俺たちに「そんなもん受け入れようとしてんじゃねぇ!」って言ってくれてるのかもしれないけど・・・・ダメだ・・・やはり抗う気力もでない


再び放たれた白い閃光はしかしながら俺たちにあたることはなく


突如現れた黒い球体から出てきた白い光によって、食い尽くされる


「空間の拒絶・・・・空間を拒絶して全てを消し去る拒絶の力」


その声に俺の視線がそちらを向く


そこにいたのは一組の男女


そのうち一人はもう死んでいるはずの俺たちの親友


「なっ!?貴様は!!なぜだ!更に魔族と共にいるだと!?撃て!撃って今度こそ奴等をころせぇ!」


王様の声と共にいくつもの魔法が放たれるがその全てが白い光によって喰われていく


「全てを拒絶し、蹂躙する最強の魔王」


後ろで優花が呟く


どうやら優花も俺と同じことを思い出していたようだ


そして、俺も思い出した


「ホライズン三国が一つ『夜』を治める『拒絶の魔王』シュバルツ」


そう、前世がこの世界の魔王であると言っていた俺たちの親友がいきなり目の前に現れたのだ

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