エピソード21
ギルドマスターの立てた作戦はこうだ
まず遠距離火力+支援隊を魔法が得意な者で構成し、接触前に削れるだけ削る
魔物が近づいてきたら地属性魔法を連結し、大きな溝を作ることで足を止めるかその溝に落ちて死ぬかの二択をせまる
それでも接近してきたら支援系の魔法に切り替え、前衛職を強化したり空から襲ってきた敵を攻撃する
まぁ、即席のパーティーだ
連携なども取れないだろうし乱戦状態で下手に魔法を撃ったら味方を巻き込みかねない
リーダーはギルドマスターが行う
次にアコがリーダーの近距離火力部隊
まぁ、要するに魔法以外の攻撃方法の奴だ
俺やレイも所属している
本来ならレイはどこの役目でもできるんだが俺と一緒にいたい等と嬉しいことを言ってくれた
この近距離火力部隊が傷ついた奴等をぶっ潰す
次に回復チーム
回復魔法の得意な者たち+ランクDのメンバーがここに配属されている
リーダーはランクAのシャルという女だ
ランクDが戦場から怪我人を搬送し、治療所へと連れていくというコンビネーションで怪我人を癒していく
最後に支援チーム
ランクE以下の冒険者で集められたチームで、ギルドの倉庫から必要な物資などを運ぶ役目だ
リーダーはギルド員の受付嬢
っていうかあいつさっきまでアコと話してたやつかな?
壊れた武器や回復薬などを前線で戦っている者たちのために用意する係だ
随分と大雑把な作戦だが、連携が取れてないようなこんなパーティーでやるんだ
むしろきっちきちの作戦なんてミスが多発して混乱するだけだろうしちょうどいいとも言えるだろう
「ねぇねぇ、思ったんだけどあんた元とはいえ魔王なんだったら一瞬でこの大侵攻終わらせることもできるんじゃない?」
ふと疑問に思ったのかアコが尋ねてくる
「あぁ、出来るかできないかで言われれば出来る・・・・と答えるべきだろうな」
「ならやってくれればいいじゃん」
アコはそう言うが
「悪いが俺はそれをする気はない」
「なんでさ!それで何人もの命が救われるかもしれないんだよ!?」
そんなこと言ってもアコよ・・・・お前はわかるか?簡単に命を奪ってしまえることの怖さを
「俺は宿敵のはずのお前にすらそれをしなかった。つまりあの時の俺は自分が死んでもそれをしたくなかったって事だ」
その言葉にアコがハッとする
「ごめん・・・・使わないのに何か事情があるんだね」
うん、ごめん
騙している所があるせいで少し心苦しい
確かに俺はそれを使うのがとてつもなく嫌なのだが、アコと戦った時に使わなかったのはアコが俺を殺すことなんてできねぇって思ってたからなんだわ
そんなこんながありながらも戦場に移動し、配置につく
俺たちA級+αは最前線だ
「レイ」
俺の言葉にレイは一つ頷くと
「混沌よりいでし邪悪なる帝王よ、炎纏いし巨人の王よ、全てを洗い流す水を司りし司祭の王よ、今こそ我が呼び掛けに答えて顕現せよ!」
『召喚邪帝、炎帝、氷帝』
その言葉と共に3体の召喚獣が出現する
本当ならば無詠唱で出せるし、もっと沢山出せるのだが人間のレベルがどの程度なのかもわからんし、とりあえず詠唱て3体並べさせた
「すげぇ3体同時召喚なんて初めて見たぜ・・・」
「流石魔族ってことか」
・・・・・・これでも驚かれるのか
人間の召喚術師ってレベル低いのか?
そんなことを思っている間に魔物がこちらへと襲ってくる
「さぁ、戦闘開始よ!」
「「「「「おおぉ!!」」」」」
アコの言葉に前衛組が雄叫びを上げた




