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エピソード9

「ガランは言いました。


『そろそろ、この世界もかなり発展してきた。ここいらで誰の卷族が一番なのかを決めようではないか』


その言葉に残りの二人、すなわち獣人族を見守るカステルと魔族を見守る私はそれぞれ異なった反応をしました


まず、カステルは


『面白そうではないか、是非やろう』


と肯定的な意見を


それに対して私は


『皆協力して生きているのだし、それぞれの長所が違うのだからわざわざ競い合う必要もない』


と否定的な意見を出したのです


しかし、私の否定的な意見を聞いた他の二人は


『お前は自分の卷族に自信がないからそのようなことを言うのだ』


などと私を煽ったりもしてきましたが、私が意思を変えないと理解した二人はそのままどこかへと消えていきました


そして私が異変を感じ取ったのは最早ほとんど手遅れな状態になってからでした


勇者が召喚され、人族と獣人族は手を結び、魔族を攻撃する方向に動いていたのです」


なるほど、これが俺が死ぬ原因となった世界戦争の原因か


「しかしながら、まだこの時点でならなんとかできた可能性もありました。なにせ私の卷族である魔族は優れたスキルを持つものが多いのが特徴でしたし、その王である貴方のスキルなど最強と言っても過言ではないスキルでした。もし、私が貴方に勇者である彼女のスキルを伝えていたらどうなりましたか?」


確かに・・・・・俺の能力である拒絶は強すぎる


勇者のスキルだって知ったのは死の間際で、知ってさえいればいくらでも対策することはできたスキルだ


そして、俺が死ななければ・・・・・


確かにあの戦いで俺が死ななければ・・・・


魔族が戦争に負ける可能性も低かったのではないか?


「彼等が卷族に影響を与えたことが確信できた段階で私も貴方達を守るために接触するつもりだった・・・でもそんな中で奴等・・・・ガラン、とカステルは私とあなた方の接触を妨害してきたんです。同じ創世の3柱として、実力が拮抗していた私たちですから当然2対1となると・・・・」


「なるほど・・・・・・そして結局俺たちに情報は伝わることなく俺は死に、魔族は散り散りになってしまった」


「なので私はせめてもの罪滅ぼしにと、この戦争で死んでしまった魔族の方々を別々の世界とはいえ平和な世界へと転生させました。せめて次の生は平和に生きれるようにと願いを込めて」


なるほど・・・・・いきなり攻めてきたあの二つの国の背景にはそんな事情があったのか・・・・


ということは


「今戦争をしようとしている朝と昼は・・・・」


「えぇ、私の卷族である魔族という邪魔物が消えたのでガランとカステルがいよいよどちらの卷族が優れているのか決着をつけようとしているのでしょう」


ふむ・・・・・


「私からの話は以上となります。この先は貴方自身がどう行動するのかを考え、生きていってください」


「ありがとう。この話を聞いていて良かった」


俺の言葉にサタンは一つ頷くと


「最後に二つほどお節介を。一つ目は貴方に私からの加護を授けましょう。これで何かあれば、奴等の妨害なんて関係なしにこちらから情報を流すことができます。二つ目は情報ですね。貴方が今いる場所から北西にあるアーカムという町に行くと良いでしょう・・・・そこで貴方は二つの再開を同時に得ます。その再開が良きものとなるか悪いものとなるか・・・・・それは貴方次第となりますが・・・・それではよき人生を」


その言葉と共に再び俺の視界は白く染まっていった

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