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絶頂に達し荒い息を吐きながら納屋で寝そべっていると、唐突にその扉が開かれた。寝巻き姿に半纏を羽織った父は、露わになった僕の下半身を見ると、表情を落とした。
上体を起こし、彼を見つめたが、彼はすでに僕の後ろ、壁に背をもたせ掛けたままの彼女のほうへ視線を向けているようだった。
「何をしている」ほとんど掠れた声音は哀れにさえ思える。「お前は一体何をしている」
どう答えたとしても彼を満足させるには至らないだろうと思い口を噤んだ。
それを見て歩みを進めると、彼は荒々しい勢いのまま、彼女の腕を掴んだ。
「止めろ!」
叫び、立ち上がる。
それは僕のものだ。
僕だけのものだ。
触るんじゃない。
続けた怒りの声は果たしてちゃんと言葉になったのか、わからない。
父は僕を侮蔑の目で見た。
「いい加減にしろ!」冷たく突き放し、床に打ち付けられる。「由美子はもう死んだんだ」




