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魔導人形アイリス

お読みいただき有難うございます。

また、日が開いてしまった。しかも短め。


「ただいま。」

「おかえりなさい。服は買えた?」

「なんか、すごく優しい顔で見送られたけど買えたよ。」

「何て説明したの?」

「容姿を説明して、こんな子に似合う服下さいって。」

「彼女へのプレゼントとかと思われたんじゃないかしら。」

「なん……だと……。」


えぇー、じゃああれは初々しくていいわね―って笑みだったのか。

ショック。


「まぁ、それは別にいいじゃない。傍目には大して変わらないし。」

「いや、実質が違うと気になるんだけど……まぁ、いいか。よくないけど。」

「文明レベルから考えて私の正体は秘密にしたほうがいいでしょ?

 見た目年頃の男女なんだからなら彼女ですって紹介したほうが

 勘ぐられないわよ。」

「そんなもんかなぁ……。」

「そんなもんよ。とりあえず自己紹介するわね。

 私の名前はアイリス、自律行動可能な人型魔道具よ。

 体重は成人男性くらいあるわ、これでも戦闘用としては軽いほうね。

 稼働時間は通常出力で4日ね。戦闘行動を取るとそれだけ短くなるわ。

 出力は通常で成人男性並、2割から5倍まで調整できるわ。

 飲食含めて人間のできることは大抵出来るわ。

 あとは……」


うん、一応全部聞いたけど。聞いたけどね?

とりあえず言いたい。


「なんていうか、多機能だな、無駄っぽい技能も有ったし。」

「それはまぁ、あれね。製作者のこだわりというか趣味ね。

 人に混じって生活出来るアンドロイドはロマンだ!とか言ってたし。」

「そのセリフはなんかもう、この世界の人じゃないな。」

「えぇ、まぁ、そうね。召喚された勇者だったし。

 所で、今までの話全部ついてこれるって事はマスターも勇者?」

「異世界人では有るけど、勇者ではないかな。」

「そうなの?勇者召喚以外で来る手段が有るとは知らなかったわ。」

「まぁ、そうだろうね……」


並行世界の自分に飛ばされてきたとか知ってたら怖い。

まぁ、そんなことより今問題になるのは。


「さて、宿屋の人になんて説明しよう……」

「一回私がこっそり出られればなんとでもなるんじゃない?」

「アイテムボックスに入るならそれで解決かな。

 遺跡から持ってくる時にも入れてきたし。」

「それしか無さそうね……もの扱いは癪だけど……」

「ま、まぁまぁ。一回だけだし。」


というわけで、一回アイテムボックスの中に入ってもらって

町の外で出すことにした。



「はー……呼吸は必要ないけど、息苦しかったわ……次が無いことを祈るわ。」

「とりあえず、アイリスにも冒険者登録してもらったほうがいいかも。

 冒険者パーティが一緒に居ても変じゃないだろうし。」

「まぁ、恋人よりは自然かしら?」

「それはそれで、悲しいけどその通りだね。」


冒険者登録時に一緒に居たら怪しさ爆発なので、ギルドの外で待つ。

しばらく待っているとアイリスが出てきた。


「登録してきたわ、これで私も冒険者ね。なんだか楽しくなってきたわ。」

「仕事を楽しめるってのはいいことだと思うよ。

 そういえば、ギルドカードにはステータスが表示されるけど

 大丈夫だった?」

 

「マスターに合わせてFランク戦士並に調節してきたから問題ないわよ。

 それよりこれからどうするの?」

「んー……睡眠不要のアイリスが居るわけだし、少し遠出するような依頼を

 受けてみるか、もしくは隣町とかこの国の首都とかに行ってみるとか。」

「つまりなんにも考えてないってことね。」

「やること決まらないうちに仲間が増えちゃったからね。」

「じゃあ、とりあえずは首都に向かって旅をするのはどうかしら。

 ここでほそぼそとやっていくよりは楽しく仕事が出来るんじゃない?」

「楽なのはそれはそれで、大歓迎だけど……そうだね、それで行こうか。

 とはいっても、物や情報を準備する必要があるからもう数日はこの街かな。」

「パーティーとしての連携訓練も必要でしょうしね。」


今後の方針も決まったので、アイリスの装備等を整えつつ、

旅を始める準備をすることになったのだった。


お読みいただき有難うございました。

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