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古代文明

お読みいただき有難うございます。

今回で仲間が増えました。これで行動範囲もひろ、がるといいなぁ。


「なんだこれ……」

広い部屋の真ん中にあるホコリを被った箱。

なんというか、ヤバい予感がビンビンするけどここまで来たら調べつくして

しまおう。クトゥルフ神話だったら死んでそうだなぁ。


個室からシーツを持ってきて箱のホコリを拭う。

いや、うん、ありそうな展開からするとそういうのも来るかな―と思ったけど、

うわぁ……


箱の上面は透明なガラスっぽい何かで出来ていた。

中には柔らかそうな緩衝材が中にある人型の物の周りを包んでいた。


球体関節とか見えるので、少なくとも生きた人ではなく人形だろう。

150cmの美少女人形とかマジどうしたものか。

このままここに置いておくのもあれだし……


とりあえず、持って帰って起動するか試してみよう。

箱にあるスイッチで蓋がスライドして中の物が取り出せるようになったので

人形をアイテムボックスに入れる。

さすがにこれを堂々と運ぶ度胸はない。


この部屋には特に何も無かったので部屋を出て目の前にある扉の横にある

スイッチを押して見る。


ポーン


「うわぁ、本当にエレベーターだよこれ。誰が作ったんだか。」


中に入ると階数を示すスイッチと、入り口と書いてあるボタンが有ったので

迷わず入り口のボタンを押した。

さっきの階でエレベーターが動かなくなっても外に掘り進めば良いけど

他の階で閉じ込められたら出られない可能性があるからなぁ……


入り口について扉が開くと、目の前は山の何処かのようだ。

外に出て振り返ると、ドアが閉じると隠蔽の魔法が働いたらしく

とてもドアがあったかのようには見えない。


掘り進んだ方向とエレベータの出口の向きは多分同じだから

このまま真っ直ぐ進めば採掘場が見えてくるだろうと山を降りる。


しばらく山を歩くと、採掘場が見えてきた。


「はぁ……まだ日が沈んだわけじゃないのに、えらい時間かかった気がする。」


採掘場にたどり着くと、みんな心配してくれていたみたいで

バシバシ背中叩きながら無事を喜んでくれた。痛いです。



宿に帰ってきた。帰ってこれたとも言うが。


「これ、起動するのかな。」


持って帰ってきた人形を調べる。

保存状態からして、特に問題は無さそうなので壊れていなければ起動するはず。

遺跡で見つけた日記には、世間に受け入れられなかったから眠らせたって

書いてあったから完成しているのは間違いない。


ひっくり返してみると首の後ろ側に魔法陣が有ったので効果を調べてみると、

闇治癒の魔法が刻まれていた。たぶん充電用。


とりあえず、魔法陣に魔力を注いで魔法を発動させてみる。

ひたすら注いでみる。


魔力が無くなりかけてヤバイと思ったが、無くなる前に魔力を注げなくなった。


とりあえず、ベッドに寝かせておいた。

寝る場所が無いが……仕方ないか……アイテムボックスの中で起動しても

困るしな。


メカとかだと、起動したらモーターの音とかするだろうけど魔法の産物だから

音が全くしなくて内部でどうなってるのかわからんな……


等と困っていると人形の目が開いて、こっちを見た。

無表情だと怖いなー(汗


「起動シークエンス完了。システムに問題なし。マスター登録に移ります。

 魔力波長は登録済み、顔認識完了。何か声を出して下さい。」

「えーっと、おはよう?」

顔と音声と魔力で判断するらしい。


「おはようございます。声紋データ登録しました。初期設定に移ります。

 名前は……割り込み処理により初期設定をスキップしました。」

「じゃあ、名前をってスキップ!?割り込みって誰が!?」


ひとりごとに反応して、人形が上半身を起こしながら言った。

「それはもちろん、初期化される前の私に決まっているわ。」

「あぁ、眠りに付く前の人格って事でいいのかな。」

「そうよ、ってここはまたずいぶんとボロい部屋ね。」

「まぁ、それはしょうがないんじゃないか?古代文明の産物っぽいし。

 文明レベルが凄い落ちてるからこういう宿屋がこの辺だと普通だよ。」

「古代文明?……って裸じゃないの!?」

慌ててシーツで体を隠した。


「あー、ごめん。とりあえず起動させてみようって事しか考えてなかった。

 後で服を買ってくるよ。」

「お願いするわ、まぁ私がこのまま出歩いたらマスターは捕まるでしょうから

 お願いするまでもなかったとは思うけれど。」

「まぁ、そうなんだけどね。」

「それで、私はどうしてこんな所で目覚めたの?」

「洞窟の崩落に巻き込まれたら偶々君を見つけたから持ち帰ってきた。

 古代文明で見つけた魔法で動く人形とかロマンだよね。」

「古代文明とか言っちゃってる辺、時代が変わってるレベルなのね。」


まぁ、魔法を戦闘にしか使わないレベルだしなぁ……


「たぶんね。……さて、無事起動して不具合も無いみたいだし服買ってくるね。」

「了解したわマスター、私の機能等についてはマスターが夕食を食べてからに

 する?」

「そう、だね。じゃあそれで。」

「ところで、女の子の服とか分かる人なの?」

「外見を伝えて、あとはお店の人に任せる。」

「あぁ……なるほど。」

「んじゃ、行ってきます。」

「行ってらっしゃい。」


初めての仲間は魔導人形になりそうです。


お読みいただき有難うございました。

焦らずまったりいきます。

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