地下遺跡
お読みいただき有難うございます。
何とか次の展開を思いついたので書いてみました。
全力でぶっ飛ばしたのが良かったのか、あれ以降絡んでくる人は居なくなった。
やり過ぎたかな―とか思ったんだけど、周りからはよくやった!とか
賭けに勝った!とか言われたのでまぁ、良かったんだろう。
その後、パーティーにはいらないか勧誘してくる人が居たけどお断りした。
何でランクFの私にDとかCとかの人が勧誘に来るのか。
地方にはあんまり居ない魔法使いだって事を考えても、
もうちょっとランク差とか考えてほしい。
まぁ、人付き合いが得意な方では無いので、いきなりランク上のパーティに
入るとかストレスで体調崩しそうだからほんと勘弁してほしい。
このまま、魔道具売ってても生計が立てられそうだったんだけど
なんか凄いグウタラな未来が見えたのでほどほどにすることにした。
なので、午前中は魔法の勉強と魔道具の研究。
午後は採掘場で手伝いをすることにした。
ステータスは関連する行動を取ると伸びていくそうなので、
この組み合わせなら敏捷以外は伸びるはず。
魔法採掘が周囲にビシビシ石を飛ばすのと、一人で数人分掘れるので
2日目から一人で掘っていて、他の人は別の坑道を掘っていた。
黙々と掘っているとオープンワールドの建築系ゲームを思い出す。
整地しているだけで、何時間も時間が潰せたのは懐かしい思い出である。
初日と違って使っているのは風球を採掘用にしたものである。
ずーっと手を押し付けてるのも手が疲れるから長方形の範囲をゆっくり
進みながら壁を削っていく。
結局は魔法でトンネルを掘っているだけなので、細かい所はいいかもしれない。
そんな日々が3日続いた。
ステータスは魔力以外が全部Eになり、魔力はCになっていた。
魔力の伸びが怖い、このステータスが公開されたらやばすぎる。
魔力を常に消費するとはいえ、制御とか要らないからすっかり気を抜いていた。
不用意に一歩踏み出した瞬間、ビシッ!っと音がして足場の感覚が無くなった。
「うえっ!?」
ただでさえ暗い坑道なので、足元にヒビが入っても反応できたかどうか怪しい。
気を抜いていた俺は、当然の如く崩れた床と一緒に落ちていった。
「ぎゃあぁぁぁぁ……」
「いったたた……って、何も見えん!?」
慌てて火球で明かりを確保する。
「何だ此処……って採掘場の地下何だけど、落ちてきたところは……見えない。
最終手段としてこの真上を掘るとして、とりあえずこの道を行ってみるか。」
前を見ると、洞窟が続いていてその先に明かりが見える。
ゆっくり周囲を確認しながら歩いて行く。
さすがに二度も崩落に巻き込まれることは無いと思うけど、念のためだ。
明かりに近づいてみると、レンガサイズのブロックの壁が崩れて中の光が
漏れていたようだ。
「これは、レンガ……なわけないよな……なんだろこれ。」
転がってたブロックを観察してみるけどよくわからなかった。
「ともかく、中に入ってみよう。人工物って事は出口がある……といいなぁ。」
中に入って、道を確認する。崩れた壁は通路らしい……左右に道がある。
ブロックが光っているのか謎の照明で明るかったので火球は消した。
「壁が薄緑色……変な遺跡だ。照明もあるし生きてる遺跡なんだろうか。
よくわからないから、とりあえず……左に行こう。」
すこし行くと右に道が折れていた。
通路を曲がると、長い通路と左にドアが4つ並んでいた。
一つ目のドアの左側の壁にそって立つ。
上を見ると、センサーバーみたいなものがあった。
……ええと、まさか自動ドア?
手をかざしてみると、すーっとドアが開いた。
特に変なガスとか無さそうなので覗きこむ。
「個室?……」
中には本棚と机とベッドがあった。
本がまだ形を残してたので背表紙とかを見てみると、魔道具関係の本が多い。
あとは、力学とか物理の教科書で見そうなタイトルだったけど
中身は魔法で生み出した力の利用法だった。
「自動ドアとかそういう魔道具の開発してたんだろうか。」
その割には、試作品みたいな感じじゃないけど。
残りの3つの部屋も同じような部屋だった。
参考になりそうなので、アイテムボックスに放り込んでおく。
4つめの部屋の先はまた右に曲がっていて、通路の左に大きめの扉、
右側に小さな扉とスイッチがあった。
なんとなく左右対称に作られている気がしたのでそのまま通りすぎて反対側へ。
想定通り、部屋が4つ有ったので役に立ちそうなものを漁った。
「で、こっちがおそらくエレベーター。動けばここから帰れるっぽいけど。」
反対側が気になるので、ドアに近づく。
開いたドアの先には計測機器っぽい何かや、謎のタンク。
それとホコリを被った四角い箱があった。
お読みいただき有難うございました。
何があるのかは大体予想が着くのではないでしょうか。