決意した俺にはいる邪魔
痩せると決意した俺だが悩んでいた。
痩せるためにはまず運動。
そう思い軽くジョギングでもしてみるかと実践していた
のだが思わぬ邪魔がはいった。
俺の彼女の名前はセリシア・セスバーン。
赤い髪に緋色の目が何とも美しい俺にはもったい人だ。
しかも凄い美人ときた。俺はあまり顔には興味がないが美人に思う。
性格は勿論良いのだ。
そんな彼女は男ばかりの騎士団に入り活躍する騎士。
いわば騎士団のアイドル。
いや騎士団だけでなく城のなかにファンクラブが出来るほどの人気ぶり。
男女問わずのモテモテぶりだ。
俺が嫉妬を超えて諦めるほどに。
モテモテの彼女に俺の様な奴が恋人となるとそら嫌がらせも増えた。
陰湿な嫌がらせがどんどん増している今日このごろ。
そして結婚を反対されたことが噂で広まりそれでも別れない俺に
嫌がらせはさらに増えた。・・・・・こんなことで別れるほど俺の彼女への
愛は小さくない、と言っておこう。
仕返しをすると彼女の評判に傷がつくかもしれず出来ない。
だが俺に頑張れよ、と励ましてくれる人もいる。
俺は善意に助けられて今日を生きてます。
話を戻すとする。
俺がジョギングをしたら仕事に行くと
悪口がズラリ。
騎士団の若い男に通りざまに嫌味を言われること何十回。
足を出されつまずきそうになること数回。
物を投げられる事数回。培ってきた苛められっ子センサーで避けたが。
しかも嫌味の内容は俺のダイエットに関する内容+彼女の父親に
反対されたことに対するもので精神力がえぐられる。
これが主に騎士団からの意地悪攻撃。
負けてたまるか。
と思いながら職場・・俺は文官なので主に書類整理が仕事
いくつかの部所に分けられている
にいくとこれまた嫌がらせが。
俺の机には「別れろ」「セリシア様から離れろ」「デブ」
と書かれた紙が何枚も。
まあこんなものへでもない。
苛められっ子なめんな!
そして俺の仕事量がメチャ多いんですけど。
何これ?いじめ?・・・いじめだ(笑)
ま、他の同僚にやらせるより俺がしたほうが早く終わるけど。
これは多すぎだろ。ほかの同僚仕事してな過ぎ。
いつものことだけど。
そしていつも嫌味な同僚達が笑いながら
「それで無駄なダイエットしてる暇ないよなー」
「そうそう。デブは身の程を知りなさいってね」
「セリシア様かわいそう。こんなのが恋人なんてぇ」
「同感ですねぇ」
そしてクスクス笑い。
あー苛々する。お前らはいつも仕事してねぇだろ。
新人いびりが酷くて仕事させると全然だろ。
お前らに負けてたまるか。俺は痩せるのだ。
俺が無言でいらついていると
ここの同僚にいびられた俺の後輩 リイト君 。
彼が声をかけてくれた。
「先輩、気にすることねーですよ。オレ手伝いますしっ」
彼は庶民の出だそうで貴族出身貴族主義の俺の馬鹿な同僚
からいびられていたところを助けたところ仲が良くなった。
カラカラと笑う彼をみると元気がでる。
「ありがとう。悪いが手伝ってくれ」
そう。そうだ。
俺はこんなとこでまけていられないのだ。
彼女との愛のためにも!
そう思いながら仕事をまっとうしていた彼の姿は
リイトには素晴らしく憧れる姿に見えたそうだ。