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召喚された聖女は、秩序を守る  作者: はたの


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4




温かいご飯でお腹が満たされたあと、マリアさんに「紹介したい人がいる」と告げられた。

彼女が食器を下げるのと入れ替わるように、寡黙そうな男性が部屋に入ってくる。


背が高くて、体格もがっしりしてそう。

顔を見上げると、表情の変わらない、不器用そうな人だという印象を受けた。


食器を誰かに任せたのだろう、マリアさんはすぐに戻ってきた。


「彼は聖女様の護衛に付く騎士です。昨日からこの部屋の前で見張りをしていました」


「ロディと申します」


胸の前に右手を当て、首をぺこりと少しだけ動かした彼は、それ以上言葉を続けなかった。


「星野ナナです。これから護衛、よろしくお願いします」


なんだか、少し変な挨拶だなあと思った。


ロディさんはそれに「はい」とだけ返した。

どうやら本当に寡黙な人らしく、それ以降、彼が口を開くことはなかった。


私もどう反応すればいいのか分からなくなって、マリアさんへ視線だけで助けを求める。


「無口ですが、剣の腕は確かです。下に兄弟がいるからか、気の利く人でもありますよ。ご安心ください、聖女様」


ロディさんは、そのまま部屋の扉の脇に立った。

壁に寄りかかるでもなく、ただそこに立っている。


「……立ったままで大丈夫ですか?」


「問題ありません」


短い返事だった。


そのままずっと、立っているつもりなんだろうか。

護衛なら、きっとそれが普通なのだろう。

私はそれ以上気にしないことにした。


コンコン、と扉がノックされる。


「失礼いたします、聖女様」


入ってきたのは、神殿長補佐だった。


「準備が整いました。このあと、貴族の方の屋敷へ向かっていただきます」


祈りのため、らしい。


「では、参りましょう。護衛を伴って移動します」


私は小さく頷いた。

ロディさんは何も言わず、私の一歩後ろに立った。




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