表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚された聖女は、秩序を守る  作者: はたの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/26

3



次の目覚めは、とても気持ちのいいものだった。

体を起こして、小さく伸びをする。


「知らない場所だっていうのに、案外私って図太いんだな」


窓を開けると、心地よい風が入り込んできた。

太陽はほぼ真上にあって、とっくに朝は終わっているらしい。


コンコン、とノックの音がした。


「聖女様、お目覚めでしょうか」


「はい。どうぞ」


返事をすると、マリアさんがドアを開けて部屋に入ってきた。


「おはようございます」


「おはようございます……私、寝すぎちゃったみたいで。すいません」


「お気になさらず。急に生活が変わったのです。疲れて当然です」


昨日と変わらず、マリアさんは寸分の隙もない姿だ。

対して寝起きのままの私。恥ずかしい。


現代日本では滅多にお目にかかれないような、大きなクローゼットから、マリアさんは一着のドレスを差し出した。


「本日は一日中暖かいそうです。これなら丁度いいかと」


ドレスを受け取ろうとした私の手を、マリアさんがそっと制した。


一瞬だけ、どうすればいいのか分からずに固まる。

でも、言われるままに腕を上げている自分に気づいて、少しだけおかしくなった。


ドレスというよりワンピースに近いそれのおかげで、着替えはすぐに終わった。


ドレッサーの前に座らされて、髪を整え終わるのと同時に、一人の少女が食事を運んできた。


美味しそうな匂いにつられて、お腹がくぅと鳴った。


「昨夜もお食事を運んだのですが、すっかりお休みのようでしたので」


少女から食事を受け取ったマリアさんが、

「お口に合えばいいのですが」

と言いながら、テーブルに配膳していく。


スープにサラダ、パンに綺麗に焼かれた目玉焼き。

白身はふちまで崩れず、黄身は真ん中に丸く収まっている。

湯気の立つスープからは、ほんのりとした香草の匂いがして、焼きたてらしいパンは表面が少しだけ色づいている。


私の世界と変わらない、美味しそうな朝ごはんだ。

スプーンを口に運ぶと、思ったよりも優しい味がした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ