第7話 始まりの街
多少口調が変わった様に感じるかもしれませんが、
長い森での生活でそうなったと思って下さい。
その後 僕は街道に沿って進んでいる。
川で洗っていたとはいえ汚れの目立っていた体や衣服は、さっきのオーク戦で手に入れたスキル
"クリーン"を使い清潔にしてある。
「あれは....城壁、ついに街か!」
目の前にはまるで中世ヨーロッパの城壁都市の様な光景が広がっている
― 流石は異世界だな。
城壁の近くでは、門番らしき者達が通行人の検査を行っていた。
ようやくこの世界に来て初めて人の姿を見ることが出来た所為か気が弛み、迂闊にも何の確認もせず街に
入ろうとしてしまった。
「身分証の提示か通行料の支払いをしなさい。」
人が発する声を聞くのも久しぶりだな....それにしても言語を理解出来る様にはしてくれたのか
いや、もしそうじゃなかったら今頃....
ん?待て、身分証?通行料?そんなもの持ってない!
せっかく街が目の前にあるって言うのに入れないなんて.....
「何だ、持ってないのか...まあ、いいか...入ってよし。」
「えっ?」
「ようこそ、冒険者の街 エールへ」
...思っていたよりも緩い制度だったらしい。
危ないところだった。




