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第28話 潜む契り- Ⅱ

その後、ギルドに戻って来た僕達はサイモンに色々と

問い詰めて....いや、一緒にお話(詰問)をしていた。


「さあサイモン君、お話をしようじゃないか。」


「ええ、ぜひ聞かせてもらいたいわね....

 (おも)に何をしてたのか、詳しく。」


「えっ、いや、その....」


....................


サイモンいわく、


報酬が良かったからスライムの討伐依頼をパーティーで受けたらしいが、マザースライムの出現によって

メンバーと散り散りになってしまい、運悪くサイモンがマザースライムに追われる羽目になったそうだ。


ちなみにその散り散りになったパーティーメンバーは

先にしっかりとギルドに戻って来ていた。


「モンスターを連れてきて、二人にそれを押し付けた

 ことは悪かったと思ってるって。 

 だから、この猫をおとなしくさせてくれ!

 さっきから、俺の顔とかを引っ掻いてくる!」


いつの間にかギルドに来ていたアテナが、

何故かサイモンの顔や腕を引っ掻いている。


勿論、アテナに何かするように言った結果ではない。


「まぁ、必死だったのは分かったよ....

 アテナ、こっちにおいで。」


「はぁ....そうね、確かに必死だったものね。でも次、

 同じことをしたら.........そういうことよ。」


「流石に俺だって同じヘマはしねぇよ。

 でも良かったぜ、気性の荒い奴だと斬り掛かって

 きてもおかしくねぇことだからな。」


サイモン....許してもらってすぐにそんな話は....


「.........どうやら、反省してないようね。

 アテナ、やってもいいわよ。」


ミャーウ!


「痛てて、本当に反省してるって。

 だから、もうやめてくれ!」


..........................


その後、ローズの宿に来ていたのだが.......


あっ、勿論変な意味はないぞ。


ローズに頼まれたので料理を作っているだけだ。


それにしても....ギルドの食堂であんなに食べてたのに

まだ足りないのか....


相当の大食いお嬢様だな。


.....................


「ローズ.....なんかずっと機嫌、悪くない?」


「当然でしょ。 モンスターを他の冒険者に擦り付ける

 のは、れっきとした犯罪よ。」


「うーん そうじゃなくって、

 また別の事を不満に思ってる気がするんだけど.....」


「うッ...」


「本当はもっと剣を振りたかった....とか?」


「うぐッ........ええ、そうよ。

 だって、マザースライムとの戦闘のせいで、

 時間がなくなって他の事が出来なくなったもの!」


思ってたよりも感情的になってるな.......


「ならそれはまた明日しよう?

 さあ、料理出来たよ。」


ちなみに今回作ったのは、シュペック.....いや、いい。


ジャーマンポテトのベーコン版だと思ってくれ。


昔ドイツに短期留学したことがあったのだが、

その時によく、そこの寮母の人が作ってくれたなぁ.....


安く、入手が容易で、且つこの地域でも違和感のない料理と考えた結果だ。


「ありがとう.......

 ん? ねぇフレッド、どうしたのその怪我?」


怪我? あれ、いつの間にこんなの....


そういえば戦闘中によく分からない痛みがあったな。


確か、ローズが攻撃されたと思ってたら......


.............まさか!


「ステータス表示」


――――――――――――――――――――――――

名前 アルフレッド=ヴァン=スミス Lv.48


体力 582/597 魔力 985/1125


種族 エルフ?


職業 守護者Lv.Ⅱ


……………………


――――――――――――――――――――――――


職業の守護者がレベルⅡになってる...


守護者のレベルは守護対象がいて初めて上がるはず.....


つまりそういう事か。


「ローズ、ちょっと手をつねってみてくれない?」


「えっ? どう言うこと?」


「いいからつねってみて。」


「え? こう?」


痛い....やっぱりそういうことか....


「あれ? フレッドの手が....私がつねったところと

 同じ場所が赤くなってる?」


「守護者のレベルは守護対象がいないと上昇しない

 はずなんだけど.....今見たらレベルが上がってた。

 それに守護者は守護対象が負傷すると、それと同等

 の罰を受けることになってる....」


「ということは.......

 もしかして私が守護対象になってるの?」


「多分、そうだと思う。」


「何でかしら..........って、あああ!


 もしかして........

 "守ってくれるでしょ?"って言った時のせい!?」


「多分......儀式がなくても仮契約なら口頭だけで成立

 するはずだから.......」


「それだけで契約って成立するものなのね.....」


「契約.....解除する?」


「うーん、でも........」



―その時、困惑に満ちていた雰囲気が変わる。


「でも........

 あなたが守ってくれるなら.....それは心強いわね。」


()()()()ながら彼女はそう言った。

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