第10話 この世界
1週間ぶりに見ただけだというのに、ここまで嬉しく感じるとは......
でも、いつまでも流石にこのナイフだけで冒険は出来ないな。
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1週間 炭鉱夫として働いたおかげで、冒険者稼業が
軌道に乗るまでの生活費程度の余剰は稼げたと...
思う。いや、思いたい。
そうは言っても、地理やモンスターの生態を知らな
ければ、話にならない。
幸いにも、今いるこの国は識字率が高いのか、
街には図書館が整備されている。
もし、なかったら相当苦労しただろうな.....
―分かったこととしては、この世界には2つの大陸とそれらの中間に特別な法国と言うのがあり、その2つの大陸は、それぞれ法国から見た方角で西大陸と東大陸と呼ばれる。
どちらの大陸にも大小合わせて100カ国近く国家が
存在し、僕が今いるのは東大陸のホワイトラント
という国家で、首都はバートという世界都市らしい....
エールからかなり遠いな。
...話が逸れた。法国というのはこの世界の最大宗教であるラルバフ教の総本山である宗教国家らしい。
ラルバフ....僕をここへ送った神のことか?
また、この世界には複数の種族が存在し、人間,獣人,ドワーフ,エルフの4種族が大半を占めるようだ。
そして、最も興味深かったのは職業についてで。
職業とは、聖職者、魔法使いの様なもののことだ。
この世界の住人は生まれつき職業を持ち、その職業は本人に最も向いているものが、神から与えられると信じられている。
とは言っても、あくまで適性があるというだけなので、職業は途中で変えることが出来るらしい。
職業によって習得できるスキルは変化するらしく、
例えば聖職者で言うと"吸血"のようなスキルは習得出来ないそうだ。
ここからが本題で、僕の職業である"守護者"は、
名前通り、契約を結んだ対象を守護する役職らしく 、守護対象がいると、能力が上昇するそうだ。
契約には本契約と仮契約の2種類があり、
本契約は儀式によって行われるもので、守護対象のみが契約を破棄可能。
対して、仮契約は口頭での契約で成立し、両社が破棄の権利を有する。
ただ当然デメリットもあり、対象が負傷するとそれと同等の痛みを感じるらしい。
また、守護者のレベルは守護対象がいなければ上昇しない様になっているそうだ。 .....これが原因か。
そうそう、自然過ぎて忘れかけていたが、
距離や重量などの単位は、前の世界と変わらない。
........
そこはしっかりと翻訳してくれるのか...
―ある程度のことが分かったことだし、明日からは
本格的に冒険するか。




