第94話:ダンスは普段使わない筋肉を使う
さてやってきました誕生祭。
今年は子供が12人も参加するわけだから新しい競技を追加しようと思う。
今回追加するのはダンスだ。
お馴染みマイムマイムからフォークダンス、創作ダンスまで何でもありだ!
音楽はどうしようかと思っていたらウェアウルフの一部が動物の骨や革、毛を使って複数の楽器を作っていたらしいのでそれを引ける者や引いてみたい者が演奏する形となった。
いつか演奏会も開きたいな。
そんなわけで美味かったりハチャメチャだったりする音楽に合わせてダンスダンス!
「えい!えい!」
「リインなにやってるの~?」
「けんぶ?ってやつ!」
「お!剣舞か!いいな!俺もやるか!」
そう言ってリボルが剣を振り回しながら踊る。
「お~それっぽい。」
「危ないから木刀に持ち替えてくださいよ。」
「えー雰囲気無いなー。」
「リボルパパかっこいい!」
「ヴァイスママもやって!」
「え!?僕もですか?」
なんやかんやと言いつつやってくれるヴァイス。
木刀に持ち替えてなぜか二刀流になっていたリボル。
そんな姿をまねする我が子達。
うん、平和な光景だ。
可愛いね。
「カノイ様!なんかもっとぐわんぐわん動くおどりとか無いの?」
「お!それ面白そうだな!」
「カノイ様なら知ってそうだよね!」
何かいらん視線を感じる……。
え、私アクティブな踊りとか踊れないよ?
やったことないよ?
なんで皆期待した目でこっちを見るの?
…………。
やってみるかー!
というわけで、
「ブレイクダンス!始めるよー!」
「「「おー!」」」
そこからはもうやけくそだった。
カポエラの真似事をしてみたり、逆立ちしながらポーズを決めたりとやりたい放題だ。
正直前世では逆立ちもまともに出来ない運動音痴だったから今世でこんなことができるとは!と感動してしまった。
そんな感じで周りの皆もスピンやポージングの練習中だ。
ブレイクダンス、難しいよね。
ダンスが終わったら隠れ鬼、マークガーフ家は大所帯なので比較的早めに終わった。
だるまさんが転んだは流石に時間がなかったので次回の誕生祭でやることとなった。
皆でシチューやケーキを食べながらダンスまたやりたいね~なんてのんびりと話す。
うむ、平和だ。
こんな平和な日々をずっと続けていこう。
そうして人生は進んでいくのだ。
カノイ・マークガーフ、23歳、次の日に変な部位が筋肉痛になるとは露知らない春の出来事である。
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