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第84話:お手紙は速度が命

収穫祭、それはお野菜を収穫するお祭り。

ということでお野菜を収穫しつつ、飛竜の巣を目指す。

そう、あの飛竜の巣である。

「おーい、飛竜達元気だったかー?」

「「「ぎゃー!」」」

「よしよし、元気そうだな。お前達なかなか賢いな。」

「「「ぎゃー!」」」

「餌をくれる人を覚えられるなら飼育もできそうなんだがな。ほら、お野菜だぞ~。」

「「「ぎゃー!」」」

元気に鳴き声をあげた飛竜達。

うん、害がなければ可愛いものである。

飛竜もなんとか共存の道を歩んでいければいいんだが……。

そうだ!空を飛べるのなら宅配業とかどうだろう?

いやでも飛竜を見たら攻撃してくる人も多い。

だとするとどうする?

飛竜で商売をすると周知すればいいのでは?

……なんとかならないか、王国に連絡してみるか。

お爺様とお話しするのは転生賢者として以外なら初めてになるな。

まぁお手紙を送るだけなんだけどね。


「お?返信が来た。早いな。」

王国に手紙を送ったところすぐに返信が来た。

どうやら王様は新しい物好きらしい。

もっと難航すると思っていたが、飛竜宅急便の案は受諾された。

さて、それならまずは訓練だな。

「いいか?この手紙をあっちにいるリボル……赤い髪の人間に届けるんだ。わかるか?」

「くるるぅ……。」

「なんか怖がってる?大丈夫だよ!急に噛みついたりしてこないから。」

「なんか失礼なこと言ってね!?」

「なんでもないよー!ほら、とりあえずやってみよう!いけ!」

「ぎゃうー!」

「うお!?届いたぞ!」

「早いな~結構距離とったつもりだったんだけど。」

「でもこれじゃだめだな。手紙がボロボロ。」

「ぎゅぅ……。」

「うーん、書類とかを直接持たせるのは駄目か。じゃあ革製の袋を持たせてみるか。」

「お?じゃあこれとかいいんじゃね?肩掛けカバン。」

「いいね!かわいい!」

「いや、利便性を見ろよ。」

「ぎゃー!」

「ほら、飛竜君も気に入ったって!」

「言ってるかー?」


「よーし!飛竜君こと宅急便1号!がんばってお城までこの手紙を届けるんだ!」

「ぎゃー!」

「がんばれー!」


「おぉ!帰ってきた帰ってきた!」

「マジでか。よく攻撃されなかったな。」

「事前に連絡してたからね。」

「それでも怖いだろ~、飛竜だぞ?」

「野菜しか食べないんだから可愛いもんでしょ。お!お返事届いたな!よーしよしよしご褒美にお野菜をあげよう!」

えーっと、内容は、「速度、安定性、共に申し分なし。正し、じゃれつかれると抵抗できず」か。

いい感じだぞ~!じゃれついちゃうのはちょっと予定外だけど。

これでお野菜一つで王国までの連絡を1日でできるようになったな!

この調子で帝国なんかにも普及していきたいな~。

皇帝様には転生賢者として手紙を送ってみるか。

後は飛脚に飛竜の世話の仕方を教えてドラゴンライダーになってもらうだけだな!

え?乗る必要はないって?

じゃあ誰がお金をもらってくるんだよ!

正直報酬は野菜だけでいいとも思ったけど今後産業として大きくしていったりすると飛脚の仕事を奪うことになる。

となるといらない恨みを買う。

暗殺されるなんてこともあるかもしれない。

ということで、飛竜宅急便は効率のいい配達方法として飛脚界隈に広めていこうとおもう。

便利なものは皆で使うべきだからね。

「うん?痛い痛い!人好きめ!誰彼構わずじゃれつくのは躾けないとな!」

飛竜宅急便開業までにはまだまだ時間がかかりそうである。

カノイ・マークガーフ、20歳、新規事業の開拓をしてみたりした秋の出来事である。

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