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第64話:嫌なことは先にやろう

「仕事終わった~!」

これで今年は自由だ~!

「ありがとうスミス!ありがとうグルート!ありがとうファン!ありがとうフロージ!」

「いえいえ、カノイお坊ちゃんとフロージお坊ちゃんは本当に働き者で、助かります。」

「ううん。カノイ様が頑張ったんだよ。」

「まぁあたしの活躍もあったけど一番頑張ってたのはカノイ様ね!」

「お兄ちゃんえらい!」

「うぅ、ありがとう皆。ありがとう!」

これで今年は1年安心して生活できる!さて、

「来年の分の仕事するか。」

「あ!お兄ちゃんがワーカホリックになっちゃった!」

「落ち着きなさいカノイ様!来年の仕事は来年やればいいから来年の仕事なのよ!」

「カノイ様、今日はもう遊ぼ?」

「カノイ様、おいたわしや……。」

あははは!来年の分も終わらせて一年遊ぶぞ~!


「この度はご迷惑をおかけしまして。」

「いや別にいいんだけどね?さすがに心配になるわ。」

「お兄ちゃんお休みしよ?」

「お休み。大事です。」

「そうだな~久しぶりに休むか。あれ?休みって何してたっけ?」

「カノイ様!?」

「お兄ちゃん壊れちゃった!」

「冗談冗談!冗談だって!」

嫌でも本当に何してたっけ?

とりあえずリボルとヴァイスに会いに行くか~。


「おーい!リボルー!ヴァイスー!」

「カノイ!」

「カノイ様!」

「最近見かけなかったから心配したぞ!」

「またお仕事ですか?しばらく休み無しでしたしそろそろ休んでは?」

「うん、やっと仕事が一段落したから遊びに来たんだよ~!」

「お!遊べるのか!」

「本当に久しぶりですね!」

本当に何日ぶりだろう。下手すると何か月ぶりか?

「ところで二人は何してたんだ?」

「あーまぁ、カノイにはあんまり関係ない、かも?」

「そうですね~気にしているところ見たことないですし。」

「うん?」

「ま、まぁいいじゃねーか!それより遊ぼうぜ!」

「そうですね!久しぶりですし鬼ごっこでもしましょうか!」

「お!いいな!久しぶりに走るか!」

久しぶりの鬼ごっこは息切れが多く、自分の衰えを感じるのだった……。

くそぉ、絶対リベンジするぞ!


「そっか~じゃあ今年は後遊ぶだけだな!」

「やりましたねカノイ様!これで安心して外出できますよ!」

「そうだな~せっかくだし旅行とか行きたいな~。来年あたりまた王都にもいきたいな~。」

「では軽くウェアウルフの村に行きましょうか。」

そういえばしばらく行ってなかったな~。

今どうなっているんだろう?

「結構進化してるぜ?人間的生活送ってるって意味で。」

「一般的村人の生活はできてますね。」

「お~頑張った甲斐があったな!」

「長殿、よく来たな。」

「ルー!最近どう?」

「うむ、狩りも生活も順調だ。」

「それはよかった!問題とかはない?」

「問題か。そうだな、しいていうならば紙がない。」

「紙?」

「勉学に励む若者が増えたのに対して紙の数が足りん。地面に数式を書き出すものもいるくらいだ。」

「お、おう、そんなにか。わかったよ。今度商人に頼んでみる。」

うーん、15商会への注文が増えたぞ~。

砂糖に紙に必需品の消耗が激しいな。

こういうのってデバッグモードでどうにかなるんだろうか?

いや、なんか書いた紙が白紙に戻っても困るだけだな?

砂糖も何から変換できるんだ?クッキー?やめろよ作ったものから生成するのは、意味ないだろ。

「予算大丈夫かな……。」

「そもそも何で儲けてるの?」

「国家予算~。」

そう!防衛費として国家から出ているお金で生活している!

それ以外は自給自足なのである!

「だから巨大鍋の予算で結構かつかつなんだよな~。」

「ふむ、ならば紙はしばらく不要だ。もともと無いようなものだしな。」

「いやいや!学ぶ姿勢は大事にしたい!紙は最優先するよ!」

「そうか……それは、ありがたいな。」

しかし、予算問題はちょっと心配だな。

うん!がんばってなんかしら儲けるか!

何かできることはあるかな~。

「ふむ、ではこれを売るといい。」

「なにこれ?」

「乳歯だ。」

「えぇ……なに、それは。」

「ウェアウルフの牙はお守りになるそうだ。ある程度の値段で売れるだろう。」

「まじか。それならいっそのこと自分で売買に行くのは?」

「嫌われ者のウェアウルフだぞ?」

「関係ないと思うけどな~。」

商売の場では特にさ~。


「あ、商人さんこれいくらで売れる?」

「あ~かなり高額ですね。ていうかどうやってとったんですか!?」

「いや、乳歯だって。」

「それはいい!是非ともウェアウルフ様方とご契約を!」

やっぱ関係なかったわ。

そうしてなんやかんやでウェアウルフ村と商人との交易が始まるのだった。

よかったね!

カノイ・マークガーフ、15歳、ウェアウルフ村の発展が進んだ秋の出来事である。

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