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第2話:転生ガチャって本当に運次第だなって

多少状況が分かったので説明しよう。

誰に説明しているんだって感じだが、自分の脳内で情報を整理するためのルーティーンなのでもし脳内をのぞける方がいたとしたらそういう人とご理解いただきたい。

この世界は魔法が存在するファンタジー世界。

複数の国家があり、貴族達が土地を守る中世に近い世界観の国であるらしい。

この家も多少名の知れた貴族の家系であるらしく、0歳の子供に国家情勢なんかを聞かせている。

教育熱心なことだが、中の人がそういったことにあまり頭を使ってこなかった人間なので超簡単に説明しよう。

多少名の知れたといったがあれは謙遜だ。

家は辺境伯といういわゆる国境警備を任されているちゃんと名の知れた貴族である。

そして国境沿いには魔物……ゲームに出てくるようなモンスターの類がぞろぞろいる、らしい。

そして、そんなモンスター住居、森を抜けると隣国があり、現在は比較的穏やかだが、戦争になるとそちらの国が攻め入ってくる可能性がある、らしい。

と、らしい、らしいと言っているが、正直母の話すお家の話と絵本のように読み聞かされる近隣の情報をまとめた書物以外に情報収集の手段がないので私の得ている情報はあくまで情報……体験したわけでもこの目で確認したわけでもないので確証が持てないのだ。

というか、実感がわかない。

小説や漫画のように生まれた瞬間にとんでもない魔法が発動したわけでも、女神様に使命と役割を与えられたわけでもない私は、正直何のためにこの記憶を持って、この世界に生まれてきたのかわからないのである。

あぁ、でもしいて言うのならば、この家に生まれたことで、より理想の来世からは遠のいたのであろうと、そう思った。

だってファンタジー世界の辺境伯とかよくて名誉の戦死、悪くて蹂躙されて討死……もっと悪ければ、敵国との内通を疑われて裏切り者として斬首なんてルートもあるかもしれない。

穏やかな死にざまとはかけ離れている。

吉井一人、0歳、自分の生まれに絶望した夏の出来事である。

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