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第226話:後継者は本人のやる気次第で選ぼう

「カノイ様!お茶が入りました!」

「カノイ様!お菓子もあります!」

「え?あ、ありがとう?」

朝起きると突然カイとケイが世話を焼いてきた。

「……なんで?」

「カノイ様!書類の整理も行いました!」

「お部屋のお掃除も完了しています!」

う~ん?あれかな?

「もしかして家で働きたいとか?」

「「……!はい!」」

「そっか~。ジョルジュとナナリーも成人してから働きたいって来てくれたんだよな~。」

カイはクルスとジョルジュの、ケイはクルスとナナリーの子だ。

親の背中を見て育ったってことかな~。

うん?でもその場合、クルスの仕事が誰が継ぐんだ?

「そのことなのですが、実は、執事とメイドをやると同時に、外交官としても働きたいなって思ってて……。」

「使用人とご主人様、両方やるって変かなって思ったんですけれど、僕達、おもてなしも外交も好きで!」

「う~ん、確かにどっちもっていうのは聞いたことないな。でもやってみたいんだろ?」

「「はい!」」

「じゃあやってみるか!風当たりはよくないかもしれんが、初の試みだし、やっちゃダメっていう決まりもないしな。」

「ありがとうございます!」

「この村のためにも一生懸命頑張ります!」

「うんうん、こちらこそ、ありがとうな。二人が言ってくれないと、また執事とメイド不足になるところだった。」

なんやかんやで世代交代の時期だしな。

「よし!じゃあ二人をみんなに紹介するか!といっても皆顔見知りだけどな。」


「「カイにケイ、よろしくね!」」

「よろしくお願いいたします。」

「改めて、今日からよろしくね?」

「困ったことがあったら僕達を頼ってね?」

なんやかんやで世代交代。

私とフロージ、ヘディン、ファンにグルートは引退して、今領主部屋にいるのはシェリルにチェリル、エードラムに帰ってきているジョルジュとナナリーだ。

後はたまにノアとレアとマナとウル、研修としてレオとマオとリノとアルが訪れることもある。

こう考えると賑やかだな。

昔は執事二人に父上だけだったけど、今ではこんなにたくさん。

仕事の分担もできるようになってきて大分経営も楽になってきている。

いや~私の代で終わりとかにならなくてよかったな~。

大変そうだからいやとか言われてたら終わりだった。

本当に、よかったなぁ。

これで仕事に関しての後悔は何もない。

引継ぎもばっちりだ。

後はゆっくり、余生を過ごさせてもらおう。

カノイ・マークガーフ、56歳、仕事への未練が一切なくなった春の出来事である。

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