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第222話:裁縫はできるともしもの時に助かる

「ということで、私たち結婚することにしました。」

「ふふふ!今回はちゃんと予想していたぞ!」

ということでフェリスとエリンとデニスが結婚した!

「もうずいぶんと年を取りましたし、気軽に身内と結婚しておこうかと。」

「だろうな!ケビンとナンシーとマットもそんな感じだった!」

あと冒険者は結婚する確率が高いらしい。

だから今回は予想できたともいえる。

「子供はどうするんだ?」

「もう少ししてからだな~。」

「世代の問題もあるので次の神の木の開放時に作ろうかと。」

「そうか~……うん?じゃあ最悪私赤ちゃん見れないのか?」

え、寂しい。

「もう!カノイ叔父さんは57歳までは生きるでしょ!」

「そうだよ!先生は60まで生きるってたびたび宣言してたじゃん!」

「そうですよ。先生に早死にされては皆困ります。」

「あ、そっか。あと2年か。」

全然意識してなかったな~。あと2年か。

あと2年ということは……もしかしたらひ孫まで見られるかもしれないってことか!?

「うわ、がぜん60まで生きなきゃ。」

ひ孫、絶対可愛い。

「気が早いな~。」

「まぁ先生らしいよ。」

「だな。」

「おっと、ちょっと意識飛んでた。じゃあ結婚式はやるのか?」

「まぁ、やっておこうかなと。」

「よし、じゃあまず採寸からだな。」

「「「え?」」」

「ドレス着るだろ~?ほら、ちゃっちゃとやるぞ~。」

「え、カノイ叔父さんが作るの?」

「先生そんなこともできるのか!?」

「すごいな……。」

そうかな?と思ったけどそういえばこの村の人間は皆針を持つとへし折るくらいの怪力ぞろいだった。

自宅で針仕事をしている親の姿とか見たことないのかそういえば。

私の前世では母が雑巾やらちょっとした衣装を繕ってくれていたから気にしたことなかったけれど、もしかして結構すごいことなのか?

「……いや、これは家庭によるな。うん。」

自分がすごいと調子に乗ってはいけない。

学校の授業にもあったんだから、結構そこそこのご家庭が裁縫をできているはずだ。

……そういえばこっちでそういうこと教えているの見たことないな?

学校で最低限の家庭科を教えられないかリアンに提案してみるか。

「よ~し、久しぶりだし、本気で作るか!」

「お~!楽しみ!」

「どんなドレスになるんだろうな?」

「あまりフリルはない方がありがたいな。敗れそうだし。」

よし!元気なこの子達のために、丈夫なドレスを作るぞ~!

カノイ・マークガーフ、55歳、暖かなの日差しを浴びながら元気に結婚式を挙げた冒険者達をまた見送った春の出来事である。

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