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第204話:とにかっくやってみて失敗してから考えよう

「暇だ~。」

「お?働くか?」

「わかってないなリボル~。暇をこそ愛せってことだよ~。」

素晴らしき暇な時間!

昼寝をしようが遊んでいようが何をしていようが許される!

「しいて言うなら腰が痛いことがネックか。」

「畑仕事は腰を使いますからね。」

寄る年波には勝てんとはこのことか。

体の節々が痛い痛いと悲鳴を上げている。

「なんだっけ、軟骨がすり減るんだったかな?」

「お、前世の知識か?」

「軟骨……鶏肉にある部位のあれですか?」

「そうそう、あれあれ。」

こりこりでおいしいよな。

人間のは食べないけど。

加齢の結果、軟骨がすり減って骨と骨が接触するのが痛みの原因だと聞いたことがある。

それを直す健康食品的なものもあったよね。

「カノイ様の前世は本当に進化してますね。食事で病気が治るとは。」

「今も似たようなとこ結構あるけどな~健康な食生活。健康な運動。結局はこれよ。」

そう、我々はこの年齢にしては元気な方なのだ。

他の村のご老人を見てみればわかる。

腰も曲がらず、シャキシャキと歩ける。

これだけで我々恵まれているのである。

「やっぱりマークガーフ村の人間は若々しい。」

「肉ばっかり食ってるからじゃね?」

「野菜も食べてますよ。」

「やっぱバランスだろ。ほかの村より幾分か、いや結構豊かだからな家。」

食生活、やっぱり大事だよな。

皆もバランスの良い食生活を心がけよう。

カップラーメンばかりじゃ駄目だぞ?

なぁ私の前世。

「カップラーメン……?」

「おっと~、作るかカップ麺。」

「なんだそりゃ。」

「ありていに言えば非常食だな。結構簡単に作れるんだよ。いや、技術はいるけど。」

麺を揚げて水分を抜く!

伝統的な作り方だ。

このまま前世の料理を普及するのもいいな~。

本当に、何でもやりたい放題だ。

自由って最高!

「まぁ転生賢者様になっていたらこんなに自由ではなかったでしょうけどね。」

「結局のところ知識化技術を求められて、 その期待に応えるって流れだからな。」

「怖いこと言うなよ……こちとら何の才能もないぞ?」

一般人なめんな~?

「「……。」」

リボルとヴァイスは顔を見合わせている。

え、何?

「何の才能もない人に50年近く付き合いませんよ。」

「俺達にとっちゃ何でもできるヒーローみたいな存在だったからな。」

「え、何それ照れる。」

「まず性格ですね。気立てがよく素直で素晴らしいと思います。」

「あとは何でもやってみるチャレンジ精神だな。とりあえずやってみるって勇気と根性がないとできないことだ。」

「え、え、まって、本気で照れる!」

今なんで褒められてんの!?

その後も再三褒められた後に解放された。

私はとにかく顔が真っ赤になるくらい照れた。

カノイ・マークガーフ、50歳、改めてこいつらと幼馴染でよかったなと思う秋の出来事である。

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