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第180話:戦闘力は一人の力ではなく集団の力の方が強い

「もしも戦争になったらこの村ってどうなっちゃうの?」

突然グロウが訪ねてきたのは今のところはあり得ないもしも。

しかし、確かにあったら困るもしもでもある。

さて、もしも戦争が起きたら、この村はどうなるのだろうか?

「う~ん、とりあえず戦場になる可能性は高いな。」

「そうですね、主に戦争を是としているのは帝国ですから。攻め込まれるとしたら間違いなくこちら側から来ますね。」

「もともとそういったことを想定しての村開発だったからな。ここが防衛線なんだよ。」

「そうなんですか!?知らなかった。」

「そうそう、発展とともに防壁を作ったり、戦力を整えたり、結構ちゃんとしてるんだぞ?」

まぁ戦争なんてない方がいいけどね。

未然に防げるんならそっちの方がいいし。

「まぁなんやかんやで防衛都市として成長させようとはしてるんだよ。」

「資金不足感が否めませんがね……。」

「まぁ村運営としては別に問題ないんだけどな。」

「リボルの賞金とかも結局教育費用各種に消えたし、足りないっちゃ足りないよね。」

今のところ案山子やアイスクリーム、ファンの本の収益で上手いこと回っているけど、防衛線としてはまだまだだよなぁ。

「国に要請はしないんですか?」

「パパの時代にさんざん要請して多っぽいけどあっちはあっちで戦争する気がないっぽいんだよな。」

「一応便宜上作った感じですよね。」

「ほんとなんで作ったんだってくらい放置だよな。」

「まぁヴェークさんなら少しは増やしてくれそうな気もするけど、雀の涙だろうなぁ。」

そもそも国家予算が結構限りがあるっぽいんだよな。

もっと貿易とか交易とか頑張っていけば変わるんだろうが、教育水準的に難しそうだな。

「では、このまま発展はしないんですか?」

「いや、そうでもない。なんやかんやで堀や塀はアップデートしてる。」

命の危機だしな。そりゃあ必死になる。

ということで昔は村を覆っていただけの堀や塀は今では森を横断するように日々拡張を続けている。

いつかは帝国領と王国領を隔てるようにしていきたい。

そして関税も欲しい。

「関税はやりすぎでは?勝手にはできないでしょう?」

「それもそうかぁ。かけた費用的に収入は欲しいけどなぁ。」

そう現在かかる費用はマークガーフの自費である。

ある意味慈悲である。

そんなわけでいつだってマークガーフ家はかつかつだ。

一般庶民と同じ生活をしているのはそのためである。

その代わり住民全体からの信頼は厚い。

まぁそれはお祭りのテンションを見てもらえばわかるだろう。

「なんやかんやで信頼でできてますね。この村は。」

「だな、皆マークガーフだからついてきてるところはある。」

「ありがたいなぁ、本当に。」

「ありがたいですね。」

ありがたいな。皆の思いのためにも、生きている間に何とか発展させねばな。

「そういえば戦争が起きたらどうなるかはどうなったんです?」

「あ~まぁ、皆なら大丈夫だろ。1人1人が戦闘力高いから。」

「逃げ延びようと思えば楽勝でしょうね。」

「せん滅までは無理だけどな。」

「えー……結構怖いですねこの村。」

実力主義の蛮族村!マークガーフ村をよろしくね!

カノイ・マークガーフ、44歳、戦闘力の高さを改めて実感した秋の出来事である。

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