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第174話:成果物はとりあえず共有するところから始めよう

「「「ただいま~!」」」

「お~!おかえり~!」

冒険者たちが帰ってきたぞ!

今回はどんな話が聞けるんだろうか?

「今回の旅ではダンジョンに挑戦してきたよ!」

「ほう、あるんだダンジョン。」

「あるある。結構広くて1週間かかったぜ!」

「だから帰りが遅かったのか。フロージが戦々恐々としてたぞ?」

「それは申し訳ないな。だがダンジョンにはお宝があった。」

「そうなんだよ!お宝、金貨と宝石が大量にあってさ!」

「え、ゲットしたの?」

「いや、持ち主がいたから持って帰ってくるのをあきらめたんだ。」

「持ち主……?宝の持ち主っていうと……。」

「なんとびっくり!ドラゴンだぜ!」

「ドラゴン!?へ~いるんだ。」

「いるいる。そんでさ、いろんな話を聞けたんだ。」

「例えば転生賢者が生まれたの神様が世界の管理をサボっていたからだとか。」

「例えば世界の発展には転生賢者が深くかかわっているだとか。」

「神様は世界を一人で見守っているだとか。」

「なるほど~?この世界に神様っていたの?」

「わかんないらしいですが、それに似た存在はいるっぽいです。」

「なんか世界を管理しながら「嘘だろそうなるの~?」とかつぶやいてるのを鼻で笑ってみてるって言ってたぜ!」

「食うに困ってその辺の草を食いながら「ナイス転生賢者!」って叫んだりもしてたらしい。」

「な、なんか庶民的な神様だな。」

私の思ってた神様像とはだいぶん違っていたが、なんというかだいぶん親しみやすい神様だな。

「私の思っていた神様とは違いましたが、人々のことを思って巡礼の旅をしていたりと徳の高い神様ですね!」

「ま、まぁ見方によればそうか。そうかぁ?」

「神様なのにサボることもあるんだな~。」

「ぜひとも本人に会って弁解を聞いてみたいものだ。」

かわいそうに神様。現役冒険者に詰められる運命にあるとは。

「それで?ドラゴンとは戦わずに来たのか?」

「いや、模擬戦はしてもらった。そんでボロボロに負けた。」

「またリベンジする約束をしてもらったからな。それまでに修練を重ねなければ。」

「うん!楽しかったけど負けたままじゃ恥かしいからね!今度はもっと頑張るよ!」

「お、おう、無理はするなよ?というか戦ってきたんだな。」

「そんでさ!久しぶりに楽しかったからって金貨1枚だけもらったんだよ!」

「え!?嘘だろ!?」

「なにが?」

「金貨ってこの世界においては1年は働かなくてもよくなるくらい高価な品だぞ?」

「「「え。」」」

「よかったな、お前達!1年は豪華な宿に食事が保証されるぞ~!」

「そ、そんなに高価な品だったのかよ。」

「素手で触ってしまったが大丈夫だろうか……。」

「と、とりあえず村内で査定に出しましょうか?ここなら詐欺とかもないでしょうし。」

「うん?換金したいなら家で引き取るぞ?15商会に頼めば問題ないだろうしな。」

「「「お願いしまーす!」」」

そんなわけで我が村に金貨がやってきた!売ろうかと思ったけどせっかく冒険者達が持って帰ってきたものということでしばらくは飾っておくことにした。

みんな見に来て今ではありがたいものとしてあがめられている。

もう売る必要ないかもな?

カノイ・マークガーフ、43歳、初めての冒険の成果物に村中が沸いた春の出来事である。

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