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第146話:狩りの対象は必要最低限に絞ろう

「なんで?なんで家の民皆蛮族なの?」

元気いっぱいで良いけどさ~!

そんなこんなで春の狩猟祭始まりです!


こんなことになったのは春先に届いたヴェークさんからの手紙が原因だ。

その10枚強の手紙には隣国からの援軍要請が来た旨が綴られていた。

隣国、つまりは帝国である。

軍事国家だったかの国は現在では盛んに農業がおこなわれている牧歌的な国になっている。

その結果、モンスターの増加に堪えられなかったという話だ。

まぁモンスターの増加にはこちらも多大に関係しているので甘んじてこの援軍要請を受けることにした、のだが……。

「わしの新しい斧の威力を見せてやるわ!」

「私弓なんて久しぶりだわ!最近は剣ばかり振っていたから!」

「何匹狩れるかのぉ。今季分の肉が取れるといいがのぉ。」

全体的にやる気満々なんだけど!

なんで季節ごとの行事が狩りなんだよ!

もっと平和的なイベントを増やそうぜ!

お花見とか!お花見……いいな。また行きたいな、共和国。

お弁当を作って皆でハイキングなんかしながらさ。

「カノイ様、今日の弁当はモンスターの串焼きですよ。」

「カノイ、遠い目をしてないで早く食べろ。無くなるぞ?」

「……もう!物騒な弁当だな!」

獲れたてほやほやだよわーい!

でも塩コショウをふったお肉、美味しいんだよな。

……うん、今季も頑張るか。

なんやかんやで我らマークガーフ村の練度は高く、安定した狩りが行えている。

命の危機、という意味では限りなく0に近い。

もちろんモンスターとの戦闘だから0にはなりえないが。

それでもまっとうに仕事をしていれば遭遇するレベルの危険度だ。

正直これが日常になりつつある。

恐ろしや……。

家の子達も、今後産まれてくるであろう孫達も、この狩りの日々が日常になるのか……。

いや、出来ないよりできたほうがいいのか。

自衛大事大事。

孫世代の頃にはぜひとも罠や最新型の武器を使用して安心安全の狩りを行えるようになっていてほしいものだ。

え?現在?斧と剣と弓矢で武力行使かな!

「おっしゃ!私に続け!切り伏せてやる!」

「怪我しないように気を付けて下さいね。」

「カノイは狩りだけは本当に苦手だからな。」

命を奪うのは何時になっても慣れない。

けど、生きるための力を持つことは必要なことだ。

出来る限り戦おう!そして今日の夕飯にしてやる!

カノイ・マークガーフ、36歳、帝国からなんか仰々しい勲章をもらった春の出来事である。

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