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第140話:役割分担は各自の力量次第で進めよう

収穫祭をとり上げたのなら!

狩猟祭もとり上げるべきだろう!

ということで今年は成人した皆の狩猟祭の様子をお送りしよう!

「カノイ様~?早くしないとまた獲物が逃げますよ?」

「あ、うん。今日は子供達の様子を見てくるよ。」

「お前気を付けろよ?怪我するなよ?」

「いや、子供じゃないんだから大丈夫だって。」

「子供より心配だ。」

「だな。」

「ですね。」

「ぐぬぬ……。」

家の伴侶は心配性だ。

そんな、早々怪我なんて、ちょっとしかしたことないし!

え?ちょっとの理由?

いや、こけたりつっつかれたりしただけだが?

…………うん、気を付けよう。


さて!気を取り直して!まずはカロンマロンあたりか。

「見て見て!いっぱい獲れた!」

「矢は得意、かも!」

「凄い凄い!」

「私達は全然当たらないのに!」

お?シェリルとチェリルもいるな?

2人共私に似て狩りはあまり得意ではないらしい。

逆にカロンとマロンは弓矢が得意なのか。

ちょっと羨ましい……。

「どりゃぁ!」

「はあぁ!」

「ふぇ。」

おっと、こっちは武闘派だな。

いつも通りのソルテとフェリスだ……。

2人共親に似て武器を握ると人が変わるな~。

奥でおびえているのはクルスか。

クルスはクルスで普通に狩りはできているっぽいが、いかんせん迫力のある2人におびえている。

可哀そうに……。

「おりゃ!」

「リイン!怪我してますよ!いったん引きましょう!」

「おう!」

リインとグロウはペアで動いているようだ。

血気盛んなリインを冷静なグロウがうまくコントロールしている。

それはそれとして怪我は魔法で治療しておこう。

「うげぇ!血生ぐせぇ!」

「我慢しなさいイリーシャ!」

メリルとイリーシャは血抜きが得意らしく、担当として割り振られている。

しかし、2人共そんなに作業が好きではないみたいだ。

まぁ当たり前か。

「ママ、そこ危ない。」

「え?うぎゃ!」

頭上から降ってきたのはカトブレパス、だったもの。

「ルーナ!投げたら危ないだろう!」

「むぅ、運ぶのめんどくさい。」

ルーナは一人で狩りから処理まで終わらせているようだ。

ただ、肉塊を投げるのだけはなんとしても止めねば……!

「ルーナ様!」

「カーロとヘリュックが運びます!」

後ろからひょっこり出てきたのはカーロとヘリュック。

カーロとヘリュック!?

「こらルーナ!まだ成人していない二人を連れてきちゃ駄目だろ!」

「むぅぅ、だってウェアウルフは子供の時から狩りをするってパパが!」

「ルー!?」

なに教えてくれてんの!?

ていうかやめろよ危ない!

子供は守るもの!


「お疲れ様でしたカノイ様。」

「お茶の用意ができております。」

「あぁ、ありがとう。」

ジョルジュとナナリーは狩りに参加せず、狩猟祭終わりの食事の準備をしてくれている。

以上がこの村の元子供達の現在の姿だ。

もう皆大人になってしまったが、どこか面影を残していて私から見ると皆可愛い。

逞しく、元気に、立派に成長してくれたその姿がとても嬉しい。

「カノイママなにやにやしてるの~?」

「今年はいっぱい獲れた~?」

「馬鹿お前、カノイママがいっぱい獲れるわけないだろ!」

「そうですよ。人には向き不向きがあります。」

「うむ、ママには向いてない。」

「うぐ。」

子供にも把握されている。

まぁ理解されていることは嬉しいが……。

「もういいだろ!さぁ!皆でご飯だ!」

「「「はーい!」」」

うん!皆良い子!

成長してもやっぱり可愛い我が子達だ。

カノイ・マークガーフ、34歳、子の成長を実感した秋の出来事である。

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