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第139話:懇親会は行きたい人だけ行こう

スミスの葬式後、恒例の執事長決めが始まった。

「ジョルジュでいいでしょ。一番若いんだし。」

「え!?」

「うん……真面目に仕事しているし。」

「私もいいと思う!」

「ヘディンも賛成です!」

「よ~し!じゃあジョルジュが新しい執事長だ!」

「あの、僕、僕……!」

感極まったような、少しの寂しさが滲むような顔で泣き出したジョルジュ。

「よしよ~し。お前は頑張っているんだから、大丈夫だ。スミスもジョルジュのことは褒めてたしな!」

そう、スミス本人が度々「ジョルジュ君はいい執事になりますよ」と語っていた。

「僕……頑張ります!」

「うんうん!今後ともよろしくな!」

「よろしく!ジョルジュ!」

「よろしく……。」

「よろしくね!」

「よろしくおねがいしま~す!」


「さて、今年の重要書類は片付いたな?後は毎月の生産分の報告と諸々の収益の算出だけだ!お疲れ様~!」

「「「お疲れ様~!」」」

時を同じくして、一年の書類整理はとうとう夏季に終わりを迎えるようになった。

業務の効率化と慣れのなせる業である。

「よし!今年は遊ぶぞ~!」

「あたし海にいる期間伸ばしたい!」

「バカンス……!」

「私は氷のプール!」

「ヘディンは温泉がいいな~!」

「温泉?」

「温泉!?」

「共和国にあるんだって~!皆で入れるおっきいお風呂~!」

「皆で?今でも皆で遊んでるじゃない!」

「そうじゃなくって!村の皆で入れるくらいおっきいお風呂!」

「でかいね……。」

「でっかいぞ!温泉は!」

「お兄ちゃん知ってるの?」

「う~ん?うん、りょ、旅行に行った時に見た!」

実際は見てないけど、前世知識だからしょうがない。

リボル達には能力で把握できたといっておこう。

「どれくらいでっかいの!?」

「う~ん、場所にもよるが、確かに100人弱なら入れるところもあるかもな。」

「凄い!」

「広い!」

「おっきい!」

「「「いきた~い!」」」

「カノイ様……予算のほうは?」

「なんとかなる!というかする!行こう!温泉!」

「「「わーい!」」」

そんなこんなで今年の冬は村人総出で温泉旅行だ!

え?秋?収穫時期だよ!

仕事いっぱいいっぱい!

ということでそれぞれの仕事も終わっていて暇を持て余す冬に旅行に行くことにした!

スミスやイザヴェラが生きている頃にも行っておけばよかったな……。

もう後悔しない様にできることはすべてやっておこう!

カノイ・マークガーフ、34歳、生涯の後悔をなくすために何をするべきか考えさせられた夏の出来事である。

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