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第130話:出かける時には誰かにどこに行くか伝えておいた方が安全

「いい天気ね~。」

「いい天気だね~!」

「絶好のデート日和!」

「楽しいね!」

どうも、今年で32になりました。カノイです。

今私が何をしているかというと、こっそりとマロンとカロンとチェリルとシェリルの後を着けております。

いや待って!変質者ではないんです!

ただ子供達がデートっていうから何してるのかな~って興味本位で着けて来ちゃっただけで!

過保護とかなわけでもないんです!

「あ!あのお花!妖精さんに貰った奴!」

「妖精さん?」

「うん!お花の妖精さん!」

「お祭りにおよばれしたときに貰ったんだ~!」

「へ~!すご~い!」

「お祭り!行楽しかったね!またいきたい!」

「次はあと50年後なんだって~。」

「今からだと42年後?」

「おじいちゃんになっちゃう!」

「将来的には参加できる想定なんだ~。」

あと42年か~そのころにはさすがに生きてないな~。

いつか孫やひ孫が参加したりするのだろうか?

いや、あの妖精たちの性格なら適当に数年後にでも開催してそうだな……。

「じゃあこのお花畑は妖精さんのもの?」

「う~ん、公園だから行政のもの?」

「確かマークガーフ家のもの!」

「所有地!ってやつ!」

「お金持ち~!」

「大地主?だね~!」

ちなみにこの土地は公共に開放している。つまり皆のものである。安心してゆっくりしていってくれ!

「ここに噴水が欲しいな~。」

「噴水って何?」

「王都にあったの!水がぶわーって出てくるんだよ!」

「おっきいシャワー?気持ちよさそう!」

子供の発想は偉大だ。ということで予算を組んで公園に噴水を設置する案を提出しておこう。

「ブランコ!ブランコで遊ぼ!」

「2人乗りしよ!」

「僕一周してみたい!」

「俺はいいかな~怪我しちゃいそうだし。」

何時の間にやらカロンとマロンに一人称が僕と俺になっている。

こういうところでも成長を感じるものである。

昔のフロージを思い出す。


「楽しかったね!」

「うん!」

「じゃあ帰ろっか!」

「うん!」

こうして平和なデートは終盤。

お手手を繋いで一緒に帰宅である。

う~ん、可愛くて平和な光景だ。

見ているだけで幸せになる。

「そういえばカノイママは?」

「多分ついてきてない、はず!」

「お部屋でゆっくりしてたもんね~。」

「そうだ!お花積んでいってあげようよ!」

「いいね!最近お仕事ばっかりでお外に出てないみたいだから、お外のきれいなもの見せてあげよ!」

おっと、どうやら気を使われてしまっているようだ。

とりあえず誰よりも早く帰宅しなければいけなくなった!

ということで今日の観察……いや、視察は終わりだ!

デートが終わる前に早く帰ろう!

カノイ・マークガーフ、32歳、薄紅色の輝く花が咲く麗らかな春の出来事である。

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