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第123話:波は何でもさらっていく

夏は海に出かけよう。どうもカノイです。

この夏、誕生日を迎えて10歳になりましたリインが「海で遊びたい!」と言い出したので海に来ております。

海で何をするのかと思えば、泳ぐ!泳ぐ!泳ぐ!

とにかく泳ぐことこそすべてとでも言わんばかりに泳ぎまくっている。

違うじゃん……もっとこう、色々あるじゃん……。

ということで今回は砂でお城を作ることにした。

水で砂を固めてその上からさらに砂をかける。

そうして段々と砂の塊は大きくなっていく。

さて、どれくらいの大きさで作ろうか?

流石に人が入れるサイズは難しいのでミニチュアサイズで進めよう。

そうして出来上がったのがこちらのよく見る子供のおもちゃサイズのミニチュアの城である。

「わ~すご~い!」

「お城だ~!」

「王国のお城!」

「超大作だ!」

完成とともにわらわらと子供達が集まってくる。

うむ、いい気分。

「よ~し、皆も一緒にお城作ろうな~。」

「僕、共和国のお城作りたい!」

「私は帝国風!」

「オリジナルで作りたい!」

「よしよ~し、作り方を覚えたら皆の作りたいものを作っていこうな。」

そうして砂と水を汲むバケツを皆に配る。

土の盛り方や砂の削り方、ちょっとした細工彫りを教えてしばらく放置してみることにする。

海の中ではないのでここからはのんびりできるな。


「「「できた~!」」」

「うん?よしよし、皆作りたいものができたんだな?」

子供達の声で意識を作品に向ける。

さて、どんなものを作ったのか。

「シェリルとチェリルは帝国風のお城だったな。」

「「うん!」」

「お~うまいうまい!」

そこには小さなお城があった。

ちょっとしたトラップが仕掛けられているところとかリアルだ。

「グロウは共和国風だったな?」

「はい!」

「え、細かい。家の子天才かもしれん。」

そこには和風のお城が鎮座していた。

マジで一人で作ったのこれ?

「リインとルーナはオリジナルの城だったよな?」

「「うむ!」」

「城……城?」

そこには高く積まれた穴だらけの砂の山と城壁らしき塀があった。

城?どちらかといえば塔……いや、本人が城って言っているのなら城か。

「皆よく頑張ったな!とっても良い物ができたんじゃないか?」

「あ、でも波が……。」

最初に作った城が波にさらわれて崩れていく。

「まぁそうだな。せっかく作ったけど、海がお片付けしちゃうからな~。」

「お片付け?」

「そっか、海さんがお片付けしてくれてるんだ!」

「お疲れさまー!」

「がんばれー!」

子供の素直さはいつ見ても可愛い。

こうして私達は海とお城に手を振りながら帰路につくのだった。

カノイ・マークガーフ、30歳、夏の海で安全に子供達を遊ばせた夏の出来事である。

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