第121話:お餅は大体何つけても美味しい
久しぶりに雪で遊んでおります。どうも29歳成人です。
「くらえ!とにかく固めた固い球!」
「なにを!こっちはとにかくデカい雪玉じゃー!」
「カノイ様~!ジェイル~!怪我しないで下さいよ~!」
今日は大人が遊ぶ日じゃー!
「なぁこれって石入れるのありだっけ?」
「無しに決まっているでしょう!怪我しますよ!?」
「なんかあれね、これかき氷みたいね。」
「食べちゃ駄目だよお兄ちゃん。」
「わ、分かってるわよ!」
「ほんとかなぁ……。」
「ちょっとグルート!?あんたまで疑わないでよ!」
「じゃあねお兄ちゃん!僕フロージ様のところ行ってくるから!グルートさんと仲良くね!」
「……。」
「……食べちゃ駄目だよ?」
「食べないわよ!」
「はー疲れたー!」
「楽しかったな~雪合戦!」
「いつの間にかフロージ様達が作ってたかまくら、僕達が入ってもまだスペースが余りますね。」
「フロージはかまくら大好きだからな~。」
「ヘディン様も好きですよね。」
「なんでだろうね?」
「いい思い出があるんでしょうね。」
「かまくらあったけ~。」
「餅焼こう餅!」
「つくか~餅!」
かまくらといえば七輪に餅だよね!
ということで餅つき大会だ!
「もち米をハンマーで叩いて……。」
「ハンマーって言うと途端に物騒になるな。」
「じゃあなんていうわけ?」
「えーっと臼と杵だったかな?」
「杵で臼を叩くのね!」
「餅を叩こう!」
そんなこんなで多少の混乱を生みながらも餅つきは始まった。
「ジェイルとエイルペアはいつも通りいい感じだな。なんでリボルとヴァイスは二人して杵を持ってるんだ?ファン、速さを競う競技ではないぞ?フロージ!危ないから杵を2本持つんじゃない!ヘディンとクーはそのままでいいぞ~ゆっくりでいいからな~。」
餅は大量に作ってみんなに配ろうということになった。
こういうところは皆変わらないな。
「カノイ様~?何してんの?」
「うん?あぁ、きな粉作ってる。」
何故かなかったんだよな、きな粉。
醤油、胡麻ときたらきな粉と砂糖も欲しいよね。
後は何だろう?昔ならポテチを砕いたやつとか食べた記憶があるが、今から揚げてくるのはちょっと嫌だな。
「あ~あと海苔が欲しい。」
「海苔?」
「ないんだよな~これが。」
実は海苔は結構な高級品だ。
王宮の中で位しか見たことがない。
もっと手軽にゲットできるようにならないかな~。
「まぁ海苔のことは忘れよう。」
「海苔……?」
「それよりファン、餅つき終ったの?」
「終わったわ!真ん丸もっちり!」
「あ~おいしそ~。」
ほっかほかで真ん丸つやつやした餅がたっぷりと出来上がっていた。
ぐ~っ。
と誰かのお腹の音が鳴る。
「よし!私達で先に食べるか!」
「「「おー!」」」
「醤油を付けたお餅美味しい~。」
「胡麻に醤油の組み合わせも中々。」
「このきな粉ってやつもめちゃくちゃ美味しい!」
「甘くてしょっぱいのが最強!」
「あ~最高!」
餅っていいよね。
美味しくて手軽でお腹いっぱいにもなる。
幸せな味~。
みにょーんと伸ばしたお餅が千切れる様はとても面白い。
これはスーパーで買えるパックの餅じゃ中々味わえない食感だ!
「あ~冬最高!」
雪が降りしきる冬の季節、楽しいことがあるって、いいよね!
カノイ・マークガーフ、29歳、久しぶりに友達と遊んだり食べたりと満喫した冬の出来事である。
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