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第100話:畑仕事はご安全に

さて、秋にイベントが盛りだくさんなのだが、さらにイベントが追加されることとなった。

その名も『案山子審査会』!

え?何それはって?

いや~家の主な産業は農業なんだけど、最近だと飛竜が飛んでくるっていうトラブルが多発しているわけでして。

そんなわけでバトル型案山子を開発しようってわけ。

……バトル型案山子ってなんだよ!?

「案山子案出来たぜ!」

「おぉリボル、早いな、どんなの?」

「この紐を引っ張るとな、矢が発射されてだな。」

「いやいや危ない危ない危ない。」

バトル型案山子だからこれでいいのか!?

でも普通に危ないぞ!?

「もっとこう、安全に、安全?バトル型案山子に安全?」

「審査員が混乱してたら駄目だろ。」

「ちょっとまっていつの間に審査員にされたの!?」

そんなに農業詳しくないよ!?

あ、もしかして飛竜側の専門家扱いか?

そっちもそこまで詳しくないよ!


「次は~?」

「これよ!カトブレパスの頭を刺したカトブレパス案山子!」

「ファン!グロ指定は駄目!土に還してらっしゃい!次!」

「ちぇ。」

「次はこれです!魔力を流すと魔法が飛び出す魔法の案山子!」

「いや危険度は矢と変わらないだろ!次!」

「あー俺の案山子はあれだ。畑に入ろうとしたら鎖でぐるぐる巻きになる奴。バトル型案山子って感じではないよな。」

「……。」

「あ、あれ?」

「ジェイル案採用!」

「「「異議無し!」」」

「え、え~?」


そんなわけで紐に触れると鎖でぐるぐる巻きになるシステムを採用することにした。

「ぎゃう……。」

「そんな「俺悪くないのに」みたいな顔しても駄目なもんな駄目です。畑の食べ物は食べちゃ駄目!OK?」

「ぎゃうっ!」

「よーしよしよし。」

そんなこんなで飛竜達にも危害を加えずに捕縛に成功するシステムができたわけだ。

が、

「みにゃー!?」

「あ!ルーナが捕まってる!」

「こういうことがあるから攻撃型は実装できないんだよなぁ……。」

ハーフウェアウルフことうちの息子のルーナが同じトラップに引っかかっている訳であります。

本当、攻撃型の案山子を採用していたらと思うと背筋がヒヤッとなる。

「よーし、じっとしてろー。」

「うー!」

「唸るな唸るな~。」

なんやかんやで安全が担保されたシステムに出来上がってよかった。

子供達の無茶も受け入れていかないと駄目だしな。

「よし!捕れた!」

「うにゃー!抱っこやー!」

「今回はお前が悪い!抱っこを受け入れなさい!」

「やー!」

「ルーナいいなー!」

そんなわけで、家の領地の畑には鎖トラップ付きの案山子を設置することとなった。

飛竜が捕まった時も子供が捕れた時も何故か私が呼び出されることになるのはまた別のお話。

カノイ・マークガーフ、24歳、畑の安全を守った秋の出来事である。

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