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6話 帰ってきた時系列

と、いうわけで過去回想お疲れさまでした。いやぁー、ちょっと長ったらしく話しすぎちゃったね。なんか説明しないといけない部分多すぎて…それくらい濃い一日だったってことよ。そういうことで、ようやく物語を進めることができますなぁ。今度は俺もどうなるか分からない未来のお話になります。


ドキドキワクワクですね?俺は別の意味でドキドキハラハラです。いつヤバめのヤンデレさんが誕生するのかわからないからね!覚悟して行きたいと思います。てなわけでグダグダ喋っててもしょうがないので早速時系列をもとの俺に返します。


何名様ですか?あ、1名様。では、こちらに乗ってください。このアトラクションは大変俺の心臓に悪いものとなっておりますのでお気をつけて。


それでは、行ってらしゃーい!


◇◇◇


「ふ、ふわあぁぁ。まだ寝たい…」


時刻は朝の6時半。俺がいつも起きている時間である。俺のアラームはフリーBGMでネットから拾ってきたものなのだが、我ながら朝の目覚めに悪いような実に悲しく静かな曲に設定している。だから3回くらいアラームをセットしないと起きられないのかも…


朝飯は毎日自分で作っている。というのもこの時間帯は家族みんなが寝ているからなぁ。母さんはあんまり朝に強くなくて、寝起きの状態でご飯作らせるとクソまずになる…だから自分で作って食べている。

実は俺には妹がいる。その妹も朝に弱いわけでいつもギリギリまで寝ている。ちゃんと遺伝してるわな。


「ふう、ご馳走様。さてと、行くとする…」


「おーい、來八ー。いるのー?」


「おい涼深、また勝手に入ってきたのかよ。」


「別にいいじゃんかよ。インターホン鳴らすと2人に悪いでしょ?」


「そんなこと言って、ただめんどいだけだろうが。」


「ハイハイ、さっさと学校行くわよ。」


こんな感じで、最近涼深は俺の家に不法侵入して俺を呼びに来るようになってしまった。前までは玄関の外で待っていたんだが、なんか暑くて嫌らしい。まぁそうだよなぁ。5月下旬とはいえめっちゃ暑いし、しょうがないのかも。だが不法侵入はいかん。俺は涼深を犯罪者に育てた覚えはない!


「なぁ涼深、今のところ能力の使用は極力控えることができてるけど、これじゃ俺の使命から逃げるだけにしかならんよな。」


「まぁそうね。でも來八も、クラスのどうでもいい女子は相手にしたくないでしょ?」


「どうでもいいって…まぁできることならな。」


「ならいいじゃない。來八がこの人いいかも、とかこの人と恋愛したいって思う人をヤンデレにすればいいんじゃない?」


「そっか、涼深お前天才だな!」


「だけど、ヤンデレにした人は私に逐一報告してね?」


「なんでだよ!何その束縛系彼女みたいなの。」


「かのじょ!?じゃ、じゃなくて、別にいいでしょ?幼馴染として來八を任せられるか見定めるだけよ。」


「は、はぁ。左様で…」


何この幼馴染。もしかしてこの子…優しい子なの!?俺が変な女に捕まってしまわないようってことなのか?だとしたらコイツ、いい女なのかもしれない。将来コイツの夫になるやつは幸せもんだな。多分甘やかされる日々を送ることができるぞ。まぁ地雷踏むと痛い目に合うんだがな…


「「おはようございまーす!」」


学校の校門の前で何人かの生徒たちが声を合わせて挨拶をしている。その元気ではっきりした挨拶に学校に来た気だるげな生徒たちも、その圧に押されてかしっかりと挨拶を返している。


「ん、今日もやってるんだな。」


「あぁ、あの生徒会の挨拶運動ね。」


「生徒会も大変だなぁ。朝早くから学校に来ないといけないし。」


「早起きして内申点稼ぎになるならいいものよね。」


「だいぶ辛辣だなそのセリフ。」


涼深は何かと生徒会を嫌う節をちょくちょく見かける。だれか嫌いな生徒でも生徒会に所属しているのだろうか。そういえば前にこの学校の生徒会長は無能だとかなんかえげつないことを依然口走ってたことがあったような。なんか因縁があんのかな。だとしたら燃えるな、それ。


「一限は体育か、だるいな。」


「まぁいいじゃないあんたの好きなバスケなんだし。活躍しなさいよ。」


「あぁ、やってやるよ。任せな、俺のウルトラ3ポイントシュート!」


「あー、かっこいー。じゃ、あたし着替えてくるね。」


「お、おい。素っ気ない反応しないで突っ込んでくれよぉ。これじゃ俺がただのやばい奴だって!」


俺の魂の叫びを華麗にスルーしてすたすたと更衣室の方へ向かっていく涼深。この世界は残酷な事象であふれています。私はとても悲しい。いつかそんな世界を希望で満ち溢れたものへと変えてやる!


「お前は前からやばい奴だって、なにが希望で満ち溢れた世界に変えてやるだ。笑えるね。」


「え、今の口に出てた?っておい、馬鹿にするな(きょう)!」


「大丈夫だって、少ししか馬鹿にしてない。」


「少しは馬鹿にしてんじゃねぇか!」


この、笑顔で俺を貶してくる男は蘇上(そがみ)(きょう)。高校1年の頃からの付き合いで俺がこのクラスで最も仲のいい友達だ。いや親友なのかもな。コイツは顔だけはいいんだが、いかんせん性格が悪くて、ちょくちょく揚げ足取りや小バカにする発言が絶えない。まぁだからこそ楽しいんだけど。


「叶お前着替えるの早いな。」


「まぁな。今日は姉さんの手伝いで早くから学校来てたんだよ。」


「叶の姉さん生徒会長だもんな。ってことはお前挨拶運動してたのか?」


「あぁ、してたよ。まだメンツが集まってない早い時間帯に。」


「あーそういう手伝いね。」


「挨拶運動のメンバーが足りないと覇気がなくて挨拶を返してくれないんだとよ。」


「なるほどね。」


こんなヤツにもお姉ちゃんが居てかつ生徒会長という、最強の弟なのがこの男蘇上叶なのである。姉弟そろって美男美女とか恵まれてるんだなぁ。まぁ叶の性格はアレだが…


「いやぁ、生徒会のメンツがそろった後も残って挨拶運動しろって言われてさ。めんどいから逃げてきたんだよなぁ。」


「え、お前何やってんの。」


「テヘっ。」


「おい、テヘっで済まされたら警察いらな…」


さらっとやばいことを言っていた叶に一喝入れてやろうとしたとき、タイミングを計らったかのように彼の姉、蘇上(そがみ)桃恵(ももえ)はこの2年4組の教室へとやってきた。


「あ、叶。お前、死んだな。ちゃんと葬式には行ってやるから。存分に召されてきて。」


「おい來八、俺を助けろって!俺たちの仲じゃねぇか。」


「それとこれでは話が別。」


「あ、あの。姉さん?逃げたのは謝るから穏便に解決を…」


「そんな生ぬるいことをまぁよくもずけずけと。」


「く、來八ぁ…俺を…たすけ…」


「それでは桃恵さん。あなたの弟をさっさと成敗してくだ、あ。」


しまった。桃恵さんとは叶との付き合い柄よく話すことが多かったため、いつも通り話しかけてしまった。だが、今の俺にはある能力がある。そう、ヤンデレ化だ。まずいことになってしまった。親しい仲だと何も気にせず気軽に接してしまう。女子と関わるのは最低限と言っていた矢先速攻にそれを破ってしまった。


「あ、えーっと。お、俺トイレに…」


「待って來八君。まだお話、したりないよね?」


あ、これは。この目が血走って息遣いが荒くなる桃恵さんの感じやっぱり、


()()()()()()()()()()()()()()()()()()


はぁ、朝一番からかなりのやらかし。もう、いやだ…


つづく





【設定、小ネタコーナー】

來八君の容姿は中の上くらいですかね。

來八君自身、自分で自分の容姿をかっこいいと思っています。笑えますね。


こんな感じで1話ごとにキャラについての設定や小ネタなど書いていくつもりです。

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