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世界を回って邪神討伐!   作者: おいちゃん
28/28

1章の28 第一部 完

さて、邪神を2人とも捕まえたのでこれで解決かな。

会社設立の件は後で考えよう。


「『勇者のススメ』~。邪神を倒したぞ。」


頭の上の本に話しかける。


「パンパカパ~ン。勇者は、邪神を、倒した。」


おお、これで討伐完了かな。


「このエリアの、邪神Uと、邪神Nを、倒したので、残り24人の、邪神を、討伐しよう!」

「嘘だろ・・・。」


なに、あと24人もいるの?多すぎない?

 ちょっと神様に一回文句言わないとな。

 

 パシッ!パシッ!パシッ!


なんだ、変な音がする。

あれ、目の前の景色が歪みだした。空間がねじれて見える。

あ、これは・・・・・・来るな。

歪んだ空間から何かが現れる。

何か、と言ったが何が来るかは分かってる。

神様だ。この気配は間違いない。

光が放たれたと思ったらそこに神様がいた。

やっぱりね。さてと、仕事の時間だ。


「皆の者、神の御前である。頭が高い、控えおろぅ。」


俺が声を高らかに響かせるとその場にいた邪神以外の全員が跪く。

ちなみにこのセリフは神様が村の外で出るときの常套句であるらしい。

このセリフがあると気分がいいそうだ。


「皆の者、面を上げ~い。」


全員が顔を上げるのを確認すると神様が機嫌よさそうにしゃべり始めた。


「は~い皆さん、神様ですよ~。元気ですか~?」

「元気で~す。」


俺だけ合いの手を入れる。

ミア以外青い顔をしてそれどころじゃないみたい。


「今回は~、邪神の討伐、大儀であるぞ~♪」


今日はずいぶんと機嫌がいいな。しゃべり方が幼く感じる。


「じゃあ邪神は貰っていくね~。」


神様が手を開くと、その中に小さくなった邪神が現れる。

それを神様が握ると邪神は光の粒子になって神様の上に降り注いだ。


「ああ、久しぶりに力が戻りました。良きかな良きかな。」


神様からの圧迫感が増す。かなりの力が戻ったみたいだ。


「グリフォンちゃん起きなさ~い。」


神様が指をぱちんとはじくとグリフォン様の巨体が起き上がった。


「はっ!もう朝でござるか。あれ母上ではござらぬか。朝ごはんはできているでござるか?」


グリフォン様があくびをしながら目をこすっている。


「あらあら、邪神に力を吸われていたのね。信仰も集まってないみたい。ぼうっとしてるからよ。この子はもう。」


神様がいとおしそうにグリフォン様をなでている。流石神様、母性が神クラス。

あ、そうだ。神様に聞きたいことがあったのだ。

今しか聞くタイミングがなさそうだから聞いておこう。


「神様、一つ質問をよろしいでしょうか?」

「あらあらアレンちゃん。お疲れ様~。なになに、何でも聞いて~?」


よし、機嫌いいからなんでも聞けそうだな。


「では。まず邪神とは何者なのでしょうか。先ほど邪神の力を吸収したように見えたのですが・・・。」

「ええ、邪神ね。邪神とは信仰により集められた力よ。人の信仰はそれそのものが力であり、集まることで莫大な力となる。その力は時に様々な現象を起こすの。ダンジョンを作ったり凶悪な魔物を生み出したりね。」


え、ダンジョンって信仰でできてたの?


「その力が意思を持った時、邪神か神が誕生するの。本質的に邪神も神も同じ存在なのよ。私もそうやって生まれたわ。こことは違う世界でね。」


え、じゃあ。


「神様は異世界で生まれた。そこで力をつけてこの世界を作ったってことですか?」

「その通りよ~。私はここから遥か彼方にある世界で生まれた20柱いる神々の1柱。その世界はここより遥かに進んだ文明があったんだけど滅びちゃってね。その文明の生き残りを集めてここに移住してきたのよ~。そんで暇だから信仰を集めて色々作って遊んでたの。邪神もその一つ。」


驚愕の事実。


「え、そんな創生秘話、俺たちに教えても問題ないんですか?」

「聖典に書いてあるわよ。アレン、貴方に渡したでしょう。読んでないの?」


・・・現在解読中です。


「まぁいいわ。とりあえずもうこの世界には邪神はいないから大丈夫よ。発生しそうになったら私が回収しとくから。今度は忘れずにね。」


やっぱ忘れてたんかい。


「あれ、でも『勇者のススメ』はあと邪神が24人いるっていってましたよ?」

『勇者のススメ』を神様に見せる。

「ええ、この世界につながる別の世界にあと24匹いるってことよ。精霊界とか別の世界に。」


 邪神って匹で数えるのか。

 というか・・・・ま、まさか。


「さぁ、今度は忘れないでこのバックを持って旅立ちなさい、アレン。世界を回って邪神を討伐するのよ!」

「もしかして異世界も全部救わなくちゃいけないんですか、俺。」

「大丈夫、安心して。神子はもうずっとそうしてきたのよ。何百世代も前からね。」


 え?何百世代も頑張ってまだ邪神はいなくならないの?

 神様、職務怠慢なんじゃないっすか?


「ちなみに私が怠けてるわけじゃないのよ。ちゃんと神子が討伐するのにも意味があるのよ。教えないけど。」

「ホントですか~?ホントに意味があるんですか~?」

「あるわよ。聖典にも書いてあるわ。早く読みなさい。」


 ・・・・現在解読中です。すみません。


「まぁ、寿命が来る前にちゃっちゃと邪神を討伐してきなさい。別の世界には送ってあげるから。」

「え?」


目の前の空間が歪みだす。


「異世界旅行楽しんでね~。いってらっしゃ~い♪」

「ちょ、待・・・。」


ああ!体が空間のねじれに引きずり込まれる!

たすけて~。

俺は成す術もなく空間のねじれにダイブした。

手には神様からもらったバック。多分、中には怪しい道具が満載だろう。

足にはミアが張り付いている。あの一瞬で俺の足にへばりついたのか。すごいな。

また心の準備ができないうちに旅立つことになろうとは。

怖いんだけど、ちょっとだけワクワクもしている。

さぁ、次はどんなところに行くのかな――?もちろん楽しいところがいいです。神様お願いしますよ~!!


第一部 完


第一部 完です。

第二部はメインパソコンが復旧してからになりま~す。

なるべく早く帰ってきたいな。

よろしかったら感想、激励、叱咤、陰口、文句、呪詛など頂戴できたら感謝感激雨あられ、ところによりにわか雪です。よろしくお願いいたします。

それでは皆様に小さな幸せが届きますように。さよなら~。

※呪詛返しをさらに返すのを得意としてる方の呪詛はご遠慮ください。

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