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12.違和感覚

今回は少し長めです。相変わらず大きな変動はありません。

ここまで読んで、何か感想とかもありましたらよろしくお願いします!

※2009 11/15 文章の微修正(脱字など)

 コンビニに行った帰り道。

 「なあ、さっきの男、知ってる奴なのか?」

 さっき立花が睨んでいた男のことが気になって俺は聞いてみる。

 「もしかして、あれがムタンとかいうのじゃ……」

 「まさか。あれは……そうね、私にムタンの存在を教えてくれた人よ」

 「ムタンの存在を教えてくれた人……?」

 なんだそりゃ。ということは、あの柄の悪そうな男性もムタンのことを知っている…あるいは、ムタンという存在を見つけた第一人者ってことなのか?

 「あいつが本当に一番最初にムタンっていう存在を見つけた一人目なのかどうかはわからないけど、私はあいつからムタンという私の憎むべき存在を知ったわ」

 少しだけ忌々しげに言う立花。

 「……なあ、立花はなんでムタンを追ってるんだ? いや、別に答えなくてもいいんだけどさ」

 大体の見当はついているが、俺はそんなことを聞いてみた。

 ムタンがする行動。それを考えれば一番簡単に行き着く結論。

 「…………殺されたのよ。家族を」

 ――やっぱりか。

 ただの正義心でムタンなんて危険な存在を倒そう…いや、殺そうだなんて思うことはないだろう。

 だとすれば、それ相応の理由がある。その一番簡単で悲しい理由なんていうのは誰かが殺されたことだ。

 立花を見てみると、少しは暗い顔をしているかと思えばいつもどおりの顔だった。

 悲しむでもなく、怒るわけでもない。いつもどおりに、ただ前を見ている瞳。

 「……ごめん。変なこと聞いたな」

 「別にいいわよ。どうせ、貴方もそれぐらいのことは大体予測がついてたんでしょ?」

 「…まあな」

 正直に答えて信号にさしかかる。

 行くときと同じところで、同じように赤信号に引っかかって、自然と足は止まった。

 立花も同じく赤いシンプルな腕時計を見ながら俺の横で止まる。

 「そういえば、話ずらして聞きそびれたけど、さっきの男の名前は?」

 「フォーカス、よ」

 「フォーカス? あの男、外国人だったっけ?」

 「違うわ。それに、私も本当の名前は知らない。ただあいつがそう名乗ってるだけよ」

 フォーカスってのは日本語にして“焦点”だったはずだ。

 ここを漫画やアニメみたいに解釈するなら何かしら意味があるのだろうか?

 ……いや、あるわけないか。どうせ気まぐれでいったんだろう。

 偏見だが、あの柄の悪さ。そんなに考えてはいそうな性格ではなさそうだった。考えるより先に身体が動きそうなタイプのような気がする。

 「ひとついっておくけど、あまりフォーカスには近づかないほうがいいわよ。どこかでまた見かけても見知らぬふりをしてくれればいい」

 わかった、とひとつ返事をして前の信号に視線を向ける。

 まだ赤か。かれこれ五分は待ったような気がするが、この暑さゆえなのだろう。待っている時間というものは長く感じられる。

 「――道を変えるわよ」

 「はい?」

 突然の発言に俺は間抜けた声で聞き返す。だが立花は何も答えずにすたすたと家とは違う方向へと歩いていった。

 俺はわけもわからず、ただ立花についていくことに。

 「おい、どうしたんだよ? いきなり道変えるって」

 「さっきあそこで止まって二分が経ってたの」

 二分経ってた? なんだ、それがどうしたっていうんだ?

 「貴方、あそこの信号がどれくらいで赤から青に変わるかわかる?」

 「えっと、大体一分ぐらいだと思うけど?」

 「あの信号機にムタンが入ってたわ」

 …なんだって?

 わけのわからないことを言われて一瞬、俺の思考がついていけなくなる。

 信号機にムタンが“入っていた”?

 「ほら、止まってないで」

 どうやら足が止まっていたらしい俺は言われて足を再び動かして歩き始める。

 「信号機にムタンが入ってたって、つまりムタンがあの信号機に乗り移ってたってことだよな…?」

 「そういうことよ。私もぬかったわ。まさかまた昼間から活動してるなんて思わなかった」

 ぎり、と小さく歯軋りをして額に手を当てる。

 「なあ、立花。お前どうやってムタンを見分けてるんだ?」

 「どうやってって、もちろん綻びがあるかないかを視て判断してるのよ。綻びがあればそれは普通のモノ。綻びがなければそれはムタンの乗り移ったモノなのよ」

 それはつまり、ムタンは綻びがないから乗り移ったモノは乗り移っているときだけ綻びが無くなる、ということだろうか。

 「でもさっきまで昼間だからと思って少し気を抜いてたみたい。少し信号の待ち時間が長いと思って視てみたら、案の定信号機にムタンが乗り移ってたわ」

 失念したといわんばかりに溜息を吐く。

 俺としては助かったんだから結果としてはよかった。立花によればムタンは俺を遊びかなにかで殺そうとしているらしい。そんなふざけたことで殺されることを今回避できた。これだけで俺としては良い結果だ。一人納得して、前を歩く立花を見る。

 ムタンがいることに気づけなかった自分に少しいらだっているのか、どこかぴりぴりとしているのが背中から伝わってきていた。


 ◇


 自分に少しいらだつ。昼間だからといって少し油断していた自分に。

 後一歩間違えていれば、もしかしたら今私の後ろを歩いている彼は殺されていたかもしれない。

 もしもあの場にほかに人がいなければ私はムタンと戦っていたことだろう。だけど、あんなに人がいるところでムタンと戦闘を行えば、それこそムタンはその場にいる人をモノのように扱い、終いにはその人を無くしていたかもしれない。

 道を変更したのも妥協案でしかなかった。ムタンにはこれがバレているだろうし、私がまた保護する人と行動している、ということもバレただろう。

 近いうちに、ムタンは彼を乗っ取るかもしれない。

 ……少し前向きにいこう、と決めたそばからこれだ。結局私は、後ろ向きにしか物事を考えていない。

 今までのことは忘れよう、と決めたのに、結局はそれが不安の種になって今の私の枷となっている。

 なんて――単純なんだろう。

 「ごめんなさい」

 ふと口をついて出た。もちろん彼に対して言ったものである。

 「いや、別に謝られることじゃねえって。助かったんだから結果オーライだろ?」

 「…そうね」

 その少しでも前向きな考えを少しうらやましく思いながら、私は立ち止まる。

 「貴方、家に帰ったらもう外には出ないこと。昼間からムタンが行動しているとなったら、せめて安全なのは家の中だけだからね。あるいは何もモノがないところか……そんな場所、ないけどね」

 少し自嘲気味に言って私は携帯をポケットから取り出して電話をかける。

 「…梅規? 三枝家まで車できておいてくれないかしら。……ええ、お願いね」

 簡単に会話を済ましてから通話を終了する。

 「どこか行くのか?」

 「ええ。少し荷物をとりにいったん家に戻るわ」

 「荷物って、昨日のぶんだけじゃなかったのか?」

 「あれはあくまで泊まるのに必要な荷物だけよ。まだ必要なものはあるわ」

 といっても、その荷物はたった一つだけなのだけれど…。

 少し様子見でいこうかと思ったけれど、どうやらムタンのほうの行動が今回は早い。いつでも対処できるようにそれだけは持っていないと。


 …


 家につくと、少し離れたところに昨日も見た同じ白い車が止まっていた。

 立花はそれを見つけるとすぐに車のほうに駆け寄っていって、俺はその車が出るのを見送ってから家の中に入る。

 「ただいまー」

 「おかえりー」

 魅奈のなんだかだるそうな返事を聞いて居間のほうまでいく。

 そこには夏はひんやりと涼しい竹のカーペットにべったりと張り付くようにして大の字になっている魅奈がいた。

 「暑いね~」

 「こっちはもっと暑かったぞ」

 いいながら冷蔵庫の中にコンビニで買ってきたアイス、そして立花のぶんのジュースを入れておく。

 俺のジュースはそのまま取り出して飲む。

 「んくっ…んくっ…んくっ! あっはあー! 潤うぜ!」

 炎天下の中を歩いてきて、家に帰ってジュースをぐびぐびっと飲む。さらに炭酸飲料とくればすっきり爽快! といった感じだ。仕事から帰った後のビールというのはこれぐらいうまいもんなのだろうか。

 「お兄ちゃん、なんか親父くさーい」

 「床に大の字になってるお前にいわれたくないな。もっと女子らしくしろよ、お前」

 「だって暑いんだもん」

 扇風機はつけているものの、どうやらそれだけじゃ足りない様子。まあ、確かにうちの扇風機は一昔前のもので、タイマー機能はすでに使えなくなっているし、なぜか弱中強-ジャクチュウキョウ-の弱-ジャク-だけしか動かないポンコツ扇風機だ。

 「なら麦茶でも飲め。なんか冷却効果かなんかあるらしいぞ」

 「それよりお兄ちゃんが買ってきたアイスちょうだい」

 「お断りだ」

 ぶー、と口をとんがらせ頬をふくらませる魅奈だが、すぐに気力がなくなったのかぐてーっとした顔になる。

 まったく、どっちが親父くさいんだか。

 俺はさっさと部屋に退散して冷房でもつけてゆっくりと漫画でも読んでますかね。


 …


 家に戻ってきた私は梅規を車で待たしたまま自室へとやってきていた。

 部屋の明かりをつけずに、窓から入る明かりだけで目当てのものを探す。

 それは壁にたてかけられていてすぐに見つかった。危険だからと袋に包んでいるそれを取って、私は部屋を後にした。


 …


 見覚えのあるモノは新たなモノを引き連れていた。

 それは偶然にも昨日破壊しようとしていたモノ。ほんの遊び心で派手に壊そうとしたが、結果壊れたのは使っていたモノだけだった。

 けど、狙ったからこそあのモノを守っているのかもしれない。それはいつもと同じような結末しか迎えられないのだとわかっているのだろうか。いや、きっとわかっていない。わかっていないからこそ守る。

 ならば壊そう。無くそう。合うモノを見つけるまでの、それが――愉悦。

 辺りは次第に暗くなり始めた。“夜”というモノは“昼”というモノより行動しやすい。

 ――さあ、壊しに行こう。


 …


 十九時二十分。

 未だに立花は戻ってこない。かれこれ立花が荷物を取りに帰るといってから三時間は経っている。宿泊以外に必要な荷物っていうのはそんなに多いのだろうか?

 立花の家が何処にあるかは知らないが、車でいったとなればせいぜい三十分から四十分ぐらいだろう。

 「なにやってんだ、立花」

 ……まさか、ムタンと対峙したのだろうか。

 そう考えたら、のんきに冷房をつけて自分の部屋で漫画を読んでる自分に少し嫌悪する。

 ムタンはもうこの街にいるんだ。そんなことは昨日からわかっている。だっていうのに、俺は緊張感が足らないらしい。なにか、少しでも対応できるような準備をしておかなければ。

 俺は開いていた漫画を閉じて本棚に戻そうと立ち上がる。

 そのとき、なにか寒気を感じた。

 冷房が効きすぎているのかと思って電源を消してみる。だが、なぜか違和感があった。

 辺りを見渡すが、もちろん俺の部屋には俺しかいない。それはわかっているのに――ほかになにかいる気がする。

 「誰だ」

 誰もいないとわかっているのに俺以外に誰もいない部屋俺はその“なにか”に問う。

 ………………。

 もちろん、誰も応えるわけがない。

 不気味な静寂だけが部屋を包む。俺は漫画を持ったまま立っている。聞こえるのは時計がカチコチと規則的に秒針を進める音しかない。

 「……気のせいか」

 なんだかやけに神経質になっていた自分に少し呆れながらも、俺は漫画を本棚に戻す。

 ――その瞬間、俺の頭に激痛が奔った-ハシッタ-。

 「っ!?」

 その痛みに座り込み頭を押さえる。

 『無意識下の防衛――厄介な』

 不意に謎の声、いや音は聞こえない。なにか言葉のようなものがが頭の中に直接書き込まれるようになったと思ったら痛みがさらにひどくなる。激痛以上の激痛。それは“痛み”という度合いでは表せない。壊れてしまいそうなほどの痛み。

 痛みに喘ぎ、倒れる。視界の隅でなにかが開いたような気がしたが、そんなことはどうでもいいほど痛い。

 『別手段をとらねばならんか』

 また頭の中で言葉がこだまし、それと同時に頭の痛みはすっと抜けていった。

 意識は朦朧とし、息を荒くしていた俺は息を整え、額に手をやる。

 額にはまるで真夏の外を走ってきたかのように汗をかいていた。

 「なん……なんだよ?」

 わけのわからない痛みに困惑し、部屋を少し見渡すと女性が一人ドアのほうに立っていた。

 「たち……ばな?」

 俺はつぶやくが、立花はどうやら俺の声が聞こえていないらしい。その目は何かを睨んでいる。手にはなにやら長いものを持っている。

 俺は朦朧とした視界で立花の睨んでいる方向を見るが……そこには何もなかった。

 「ムタン!」

 その立花の怒声にも似た一声を最後に俺の意識は暗闇へと落ちていった。


 ◆


 荷物を自室からとってすぐに車に乗って出発したというのに、いつの間にか時間は三時間も経っていた。理由としては、取りに帰った荷物の手入れに必要な道具を買い揃えていた、なんていう間抜けな理由だ。

 あらかたのものは家にあったがそれでは足りないと思ってついでだから買い揃えていたのだ。

 油にそれを拭くために必要な紙、布。脱脂綿やガーゼ、アルコールや乾燥剤。

 そろいそうでなかなか一店舗ではそろわなかった。そのため時間がかかりすぎてしまった、というのが理由である。

 三枝家より少し離れたところで車は止まって私は梅規に、ありがとう、と一言いってから車から出た。車はすぐに発車してまっすぐにそのまま進んでいった。

 私はビニール袋と取りに帰った縦長い荷物片手に玄関から家に入って――違和感を覚えた。居間のほうでは妹さんがテレビを見ているのか、その音が聞こえる。

 いや、違和感なんてものじゃない。これは明確な――殺意。

 嫌な予感がして何も言わずに違和感のする方向へと向かう。それは彼の部屋。走って階段を駆け上る。

 次第に聞こえてくる何かのうめき声。そんなのは決まっている。

 勢いよくドアを開けると、そこには倒れている彼と肉眼では見えないが私には視える存在がいた。


 ◆/◇


 「ムタン!」

 何もない空中を私は睨む。そこには確かにいる。私の仇――型無き綻び-ムタン-という存在が。

 私は左手に持った長いものの刃先をムタンへと向ける。

 『日本刀、といったか。未だそのようなモノで殺そうと?』

 音の無い声が私の頭の中にこだまする。つまりそれは文字。頭の中に直接書き込まれる情報。今のムタンには身体となるものがない。それゆえに“伝達”という型に乗り移っているのだろう。無茶苦茶な話かもしれないけど、これがムタンの力。だが、伝達という無限にあるともいえる型全てを奪い取ったわけではなく、一部的なものだけをのっとっているのだろう。

 私は長いもの――日本刀の刃先を見えないムタンに突きつけたままムタンの周りにある綻びを視る。

 ムタンは必ずしもどこかに存在する。だから綻びがひとつもない箇所がひとつだけあることになる。そこがムタンのいる場所。そしてこの世界にあってはならない場所だ。

 綻びの再構築を使ってムタンの周りにある大気の綻びを再構築する。

 「――圧縮!」

 大気の綻びを再構築でやったことは、周りの大気を一点に“圧縮”することだった。

 『愚かすぎる』

 頭の中にこだまする言葉。私はそんなのはお構いなしに、狭い部屋の中で日本刀を構えてムタンに斬りかかる!

 刀の綻びを再構築し、一時的に綻びの無い刀へと変化させる。これが私が今までやってきたムタンへの戦闘方法。完璧な存在だというのなら、完璧なモノで殺せばいい。単純な考えだ。

 ムタンは圧縮された大気からそれて場所を移動する。私はそれを見計らってそこに斬りかかる。

 だけどそれは虚しく空を斬り、部屋の隅にあった観葉植物のようなものの葉っぱを斬るだけだった。

 私はムタンを探して部屋を見るが、既に綻びの無い場所などなかった。

 「逃げられたっ!」

 追おうとするが、後ろに倒れている彼を思い出して立ち止まる。きっとムタンにやられて気絶したかと思えば安らかに眠っている彼を私は少し苛立たしげに見ながらも、同時に殺されていなかった、という真実に安堵する。

 念のため綻びを視てみるが、ムタンが乗り移っている様子はない。

 日本刀を鞘に収めて、近くに投げ捨てるようにして置かれていた布の袋に日本刀を入れて紐を肩にかけてかつぐ。

 「まあ、よかったわ」

 再び安堵の息をついて床で寝ている彼をベッドに寝かせよう、なんて思わずにそのままにして部屋を後にした。

 「あれ、立花さん戻ってたんだ」

 部屋を出ると彼女、三枝魅奈が顔を覗き込ませながら聞いてきた。

 「なんだかお兄ちゃんの部屋のほうでうるさかったけど、何かあったの?」

 「いいえ、なにもなかったわよ。強いて言うなら、お兄さんが暴れ疲れてるわよ」

 「?」

 なんのこと? というような顔で彼女は考えてから、まあいっか、と適当に言って居間のほうに戻っていった。

 私は彼女の部屋に入って日本刀の入った布袋を壁に立てかけてから彼の部屋に再び行く。

 相変わらず幸せそうに寝ている。さすがにやばかったのかもしれない。

 だけど…なにをされたの?

 もしムタンが三枝恭史という人間の型を奪い取り今までのように無くそうとしていたのなら、すぐにでも型を奪い取って消すことができたはずだ。

 私に絶望を与えるためだというのなら、私の目の前で消す事だって不可能ではなかったはずだ。

 だというのに、ムタンは奪い取らなかった。いや、奪い取ろうとした形跡としては今目の前で寝ている彼がいる。

 起きて彼に話を聞いてみればなにかわかるかもしれない。けれどなぜ……?

 ――奪い取れなかった?

 一瞬、ありえないような発想が浮かんだが、それはありえないとすぐに切り捨てた。

 まあ、それも彼が起きて話を聞けばわかること。その中に何かヒントがあるとしたらそれは私のとっての武器になるだろう。何もヒントになるものがないならそれでもいい。

 だが、これを考え出したら私だってフォーカスだって型を奪い取られないのは不思議な話だ。

 なにかあるのだろうか…? これといって見当たる共通点はないように思える。

 彼が目覚めるまで私はずっと見守っておくことにして、ベッドに座って漫画の続きでも読むことにした。


ベターな展開、かもしれません。

次の更新予定は一週間後になるかもです。

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