54話 正々堂々(3)
「これは自我が保てなくなるかもしれない。暴れだしたら、止めてくれ。」
「その本気、受け止める。お前は暴れることはないと、俺はこの戦いで分かったぞ。」
氷武士と違って、炎がベースになる。
こいつと戦うなら冷えきった氷より、熱く燃え上がる炎の方が俺も力が出る。
ほかの3人は見てないが、大丈夫だと信じてる。
だからこそ、本気で戦える。
「バルよ、一太刀......1回でキリをつけるぞ。お互い全力を注いで戦おうじゃないか。」
「奇遇、俺もそのつもりだ。どっちが勝っても楽しい戦いだった。」
負けたくない、いや負けない。
この共鳴を自分の物にしたい、勝てば俺の物になると思う。
だからこそ、負けれない。
もう妹に、仲間に悲しい思いはさせるもんか。
✡
[その熱さ、受け止めたぞ!少し話をしようじゃないか!]
「誰だ?この空間は?」
[そう驚くでない、我は炎武士だ!この空間は我とお主の共鳴の中、心の中みたいなものだ!]
突然だが、理解が追いついた。
共鳴しているからなのか、理由は全然分からないが俺はどうでもいい。
俺の熱い気持ち、ぶつけてやる。
「炎武士、俺に従え。俺は......」
[言うまでもないぞ!我はお主を主と認めた!自由に我の力を使え!]
「そうか――
✡
――ありがとう。いきなりだが、頼むぞ炎武士!」
[炎武士の共鳴]
心が燃えるように熱い、そして気持ちは熱く最高だ。
その次に”ピロン”とステータスが強制起動され、報告が出てきた。
〈氷結眼 一時無効〉→〈爆炎眼 使用可能〉
爆炎眼、使ったことないけど何故か懐かしい感覚がある。
これは炎武士だな。
今までの共鳴とは違い、シンクロ、1人になった訳だから感覚があってもおかしくない。
「お前、その目......極めたか。その力で俺を倒せるか、それによりお前の今後は変わる。」
「問題ない、俺らでお前は倒せる。」
一太刀にこの熱さを、心の炎を全て付与する!
エンチャント《心炎》
氷炎の氷を全て溶かせ......密度の高い炎を生み出せ。
それだけしないとバルには勝てない、心の炎ですら負けてしまう。
せめて、心では負けたくない。
「「いくぞ!!」」
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