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”魔力無限の転生者”  作者: 黒色透明
第二章 〜魔法学校へ通います〜
57/78

47話 本当の兄妹(1)

俺は唖然とした。

別に言っていることもおかしくは無いし、聞き間違えの可能性もある。

けど手を星空へ向けて、何か操られているような、求めているような顔で呟くのは驚きが隠せない。


「お兄様でしたか。驚きましたよね、すみません。」

「謝る必要はないけど......大丈夫か?」

「はい、大丈夫です。少し星空には思い入れがありまして。」


すると、いきなり立ち上がり呟くように話してきた。


「自然との共鳴って信じれますか?」

「いきなり......とりあえず落ち着こう。」

「......そうですね。この話はまた今度にしましょうか。」


今のシャルは美しい女性そのものだ。

まるで大人のように、いつもの様子とはかけ離れている。

2日前には優しさを感じ、今は儚さを感じて......心の迷いでもあるのか?


「なんか悩み事でもあるのか?」

「......やっぱり、気づきますよね。」

「良かったら話してくれない?嫌ならこのことは忘れるが。」


俺のもたれている木の幹を背にして座り、手を重ねてから話し始めてくれた。

星空を眺めながら。


「少し前に、自分のことを大切にして欲しいと話しましたよね?けど、私は......」

「安心しろ、俺は絶対シャルの味方になる。別に話したことを訂正してもいいんだからな?」

「私は学校入学の時に、お兄様と本当の兄妹じゃないことを聞きました。」

「うん。」


あの時の泣き崩れた涙とは違い、シャルの顔には静かに流れる涙が頬をつたっていた。


「自分のことを大切にし始めたら、いつか血の繋がっていない私は捨てられてしまうのではないかと......お兄様には幸せになって欲しいです。けど、私は......」

「なんだ、簡単なことじゃんか。」

「え?」


少し俺は笑い、涙を手で拭いてあげた。

その体と心は凍っているかのように冷えきっていた。

今度は俺が溶かしてあげる番だな。


「俺が血が繋がってない程度で、捨てると思ったのか?12年間、ずっといたんだぞ?そうじゃなくても大切な妹だ。これからも、捨てることなんて絶対に無い。」

「でも......」

「でもじゃないよ、このブラコンだけど大切な妹。」


ありがとう。その気持ちを持って、

大切な妹を守るという忘れることの信念を固め、優しく微笑んだ。

つられて俺も泣きそうだったけど、泣いたらダメだ。


「プラスで考えな?本当に好きなら結婚も出来るんだぞ?」


からかって、重なっていた手を握り空を指差す。


「ほら、雲1つ無い快晴で満点の星空になったじゃん。どうだ?悩みの無い時の星空は。」

「綺麗です......今まで無いぐらい綺麗な星空です。」

「だろ?空に雲が無くても、心に雲があると隠れるんだよ。」


•*¨*•.¸¸☆*・゜•*¨*•.¸¸☆*・゜•*¨*•.¸¸☆*・゜•*¨*•.¸¸☆*

これから5分ぐらい、ずっと星空を見ていただろうか。

握った左手を離すことなく。


「落ち着いたか?2人待たせているから、そろそろ呼ぶか、戻るかしないと。」

「おかげさまで落ち着きました。けど、もう少し1人にさせて下さい。」


返事を聞いた俺は手を振って、元の場所へと戻っていった。

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