41話 涙
「やっぱりお兄様は分かってないです......どうして私の心が痛いのか。」
シャルの頬に涙が流れる。
かといって涙をふくこともなく、俺を真っ直ぐに見てくれている。
俺は傷をつけた人間なのに、目もしっかり合わせて優しい声で話してくれた。
「本当にごめんな。理由も分からないで、いろいろと。こんな兄なのに、信用してくれてたのに。」
「違います。理由を話すのでよく聞いてください。」
つられて泣きそうになる俺の手を握って、涙ながら笑いかけてくれた。
どうして、こんなに優しくしてくれるんだ。
ずっと、失敗してバカにされてきたのに。
「もっと、もっと自分を大切にしてください......皆さんお兄様のことが大切なんですよ?私だって死ぬほど大好きです。それでも、周りに優しくし過ぎなんですよ。」
「でも、俺は......」
言葉に詰まる。
その時シャルを見ると、作ってた笑顔が泣き崩れて俺に抱きついてきた。
「でもじゃないですよ......!バカお兄様!」
シャルの泣いた姿を見るのは初めてだった。
もっと言えば、ここまで泣き崩れて怒ってくれる人はこれまで生きてきて初めてかもしれない。
俺は自然と泣いていた。
氷武士に操られていたのとは違って、どこか暖かい。
「分かった、ごめんな。良く考えれば、昔から俺は人のために動いていた。それがどれだけ周りを心配させたかなんて、考えたこともなかった。」
「はい......」
母さん、父さん、2人ともよく心配そうな顔をしていたな。
それも俺自信のことを考えていなかったせいなのか?
昔だったら答えを求めていただろうな、泣いていただろうな。
けど、今は答えてとはもう聞かないよ。
最愛の妹が教えてくれたからね。
「ありがとうな、シャル。これからはもう少し考えてみるよ。」
「はい......もうあんなことにはならないでください。私はどんなことがあっても、お兄様の味方ですから。」
俺は泣き止んだシャルを優しく撫でてあげたら、えへへと嬉しそうにニヤついた顔を見て笑った。
どこまでもブラコンで、可愛い妹なんだと。
「ところで、いい加減にブラコンになった理由を教えてくれないか?」
「嫌です、乙女の秘密ですよ♪」
ダメだった。
このタイミングでも教えてくれないのは、想定外だ。
固いな、乙女の秘密というものは。
「あと、1つ聞かせてくれ。他の2人は大丈夫か?」
「全然大丈夫でしたよ。みんなほぼ全力の力を使ったので、怪我はありません。流石のお兄様でも3人の本気には勝てませんよ♪」
「あー、まぁ俺本気じゃないしな。」
「なっ!」
みんな大丈夫で良かったが、俺は全然大丈夫じゃない。(笑)
氷武士の野郎、身体の使い方が下手だから所々痛い。
しっかりとやれば、痛くなるはずは無いんだけどな。
「でも、お兄様は全身が痛いですよね?」
「よく分かったな。けど、確認してどうするんだ?」
「今日の晩御飯、外に食べに行けませんよね?」
「まぁ、キツいな。フォーク持つのもプルプルして大変そうなぐらいだしな。」
「......と言うことで今日は私達の料理を食べてもらいます♪フォーク持てないなら、私がアーンしてあげます♪日頃の感謝だと思ってください♡」
これも想定外だ。
まさか、料理最強そうな3人が手料理を作ってくれるとは。
日頃の感謝でこんなにして貰えるのは、嬉しいもんだな。
「本当は迷惑かけたって事で豪華なご飯を奢ってもらいたいけど、今日は仕方がないわ。」
「よく考えれば、助けてもらったお礼もしてなかった。美味しいかは分からないが、食べてみてくれ。」
よし、ミールは正常運転だから全然大丈夫だ!
ほかっておいてもいいんじゃないかな?え?逃げじゃないよ。
アリアは義理堅いよな。
別に美味しくなくても、美少女のご飯が食べれるなら構いませんよ。(笑)
「じゃあ、ありがたく食べさせてもらうわ。みんなありがとうな。」
その後、店より美味しいんじゃないかと思いながら手料理を食べた。
優しさを再度知ることが出来たからかな?
いや、絶対に美味しいのに変わりはないけども。
そして、楽しい時間を過ごした俺らは刀の名前を決めることにした。
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