34話 武器(1)
朝、俺は難題に直面した。
その難題とは、アリアをどうやって起こそうかというものだ。
今までシャル以外の女の子を起こしたことは1度も無い。
「......くっ。」
「おはようございます♪お兄様起きてますか?」
急にシャルが破壊するぐらいの勢いで扉を開けてきた。
ナイスタイミング......だが、ノックぐらいしてくれよ。
なんだ、いい事でもあったのか?
「どうしたシャル。そんなに落ち着きの無いのは珍しいぞ。」
「すみません、特に何も無いです。」
「......おう。」
頼む、気まずい空気を流すな。
俺は陰キャ、コミュ障......とこの空気に対応出来るほどの人間じゃねぇ。
「......なんだ、もう朝か?」
「あぁ、おはようアリア。」
「おはようございます!ミールさんと違って自分で起きれるのですね!」
「一応元指揮官だし、規則正しい生活は癖のようなものだからな。」
見習え、ミールよ。
学校へ行くぞ、寝てる場合じゃないぞ。
――
「おはよう!今日から僕がクラス担任するからね!」
「校長......他の人達ポカンとしているから、説明をした方がいいと思うのだが。」
あの後、ミールを叩き起して学校へ直行した。
ご飯食べたいとか、まだ寝たいとか言ってたけどお構い無しに運んできた。
んで、今は色々とぶっ飛んでいる校長の話を聞いている所だ。
「説明めんどくさいからいいや!あと、フォルス君のチームに転校生いるから把握しておいてね!」
「校長よ、自己紹介はしなくていいのか?」
「大丈夫、みんなアリアちゃんがエルフなのは分かっているから!」
『えっ、エルフなの!?』
クラス全員でハモった。
おい校長、全然分かってねぇじゃんか。
てへぺろって顔をするな......可愛くも無ければ怖いとしか思えない。
「さて、いきなりだけどみんな自習!でもフォルス君達は僕に着いてきてね!」
「はぁ......」
校長のぶっ飛び具合にため息をつきながら、俺らは訓練場へ向かった。
この人、授業放棄してまで......ヤバいな。
「フォルス君に質問、君は剣が好きかい?」
「俺は剣は別に嫌いじゃないですが、筋トレとかが嫌いです。」
「へぇ......それは面白い。」
急に真面目な顔になり、俺を見てきた。
「ほら、フォルス君。自分の武器を頭の中で思い浮かべてみてよ。」
「えっ?は?」
俺は状況を理解することが出来なかったが、とりあえず想像することにした。
俺の武器......俺の......
「ちょっと待って!せっかくだし、戦闘形態を使って想像してみてよ!僕の新魔法、成功するか分からないけどね!」
「戦闘形態......Codeの事ですか?1か、不完全ですが2もありますが。」
「じゃあ、2で!」
その返事を聞くと、俺は氷と炎に包まれ1言。
【Code2:氷炎】
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