2話 妹
2話です!
めちゃくちゃ可愛い子が出てきますよ(笑)
あれから10年。
俺は今、貴族の里親に育ててもらっている。
スキルのない俺でも優しくしてくれて本当に嬉しいし、本当にありがたい。
おまけにご飯は絶品だし。
「フォルスお兄様、ご飯ですよ♪」
白髪ポニーテールの可愛い女の子が、俺に笑顔で喋りかけてきた。
この子は俺の妹のシャル・レクレールだ。
シャルと年齢は同じだか、血は繋がっていない。
とは言え、家族なのに変わりはないが。
容姿を簡単に説明すると、髪型は白髪のポニテで目は赤色、体型はスッキリ(貧乳)しているが、身長は俺とほぼ変わらない。
......俺はロリコンではないぞ。
ちなみに何故か分からないが、シャルは俺に好意があるみたい。
すごくブラコンだが、まぁ気にしないでおこう。
「どうしましたか?」
「いや、何でもない。ご飯を食べに行こうか。」
「はい♪」
彼女は笑顔で俺の手を取り、歩きはじめた。
少しだけ下を向くと女神がいるし、もう死んでもいいかも(笑)
こんな幸せなこと、今後にあるのだろうか。
「やっと来たかフォルス、シャル。」
食堂に着くと、父さんと母さんが珍しく真面目な顔をして座っていた。
俺らは今日の夜ご飯の時に、3日後の話をすると言われていたからこのような状況になっている。
......沈黙の中食べ始めると、少ししてから父さんが質問をしてきた。
「2人とも、3日後何があるか分かるよな?」
「もちろんです、お父様。」
シャルがこう言うと父さんはうなずき、俺を見た。
きっと、説明しろと言いたいのだろう。
もちろんだが、俺は何があるか理解しているから説明を始めた。
「3日後は教会に行って魔法の属性を神から貰うのと、魔眼があるか、またあった場合はどんな魔眼なのかを鑑定しに行きます。」
そう、3日後はこれがある。
明日を10年間ずっと楽しみにしていた。
この世界は10歳に神から魔法の属性を貰うと、属性魔法が使える。
すぐに使えるわけではないが、神から貰った属性の魔法は努力次第でほぼ全て使える。
だからもし嫌な属性だったら、自分で属性の適性を作れば、
いくつかはその属性の魔法が使えるということだ。
さらに、属性の合成も可能だからオリジナル属性も創り出せたりと想像力で色々と変わってくる。
魔眼はたくさんあるが、簡単に言えば特殊な目だ。
魅了眼だったら、目が合った相手を魅了出来るとかそんな感じ。
「よく分かっているじゃないか、フォルス。」
「ありがとうございます。」
褒められるとにやけてしまう。
前世で褒められたことなんて、数えるぐらいしかないから。
だけど今にやけてはいけないと流石に分かる。
そこで、母さんが俺らに1つ質問してきた。
「2人とも何属性がいいの?」
「私はレクレール家の代表属性、”月属性″がいいです。」
月属性はレクレール家から代々出ており、一族の誇りであり、憧れの属性だ。俺も欲しい(笑)
ただ、基本的に月属性の情報はこの属性になった人しか教えて貰えない。
だから、強いのかどうかも正直分かんない。
不確定な属性よりも俺は、安定していて欲しい属性がある。
「僕は氷属性と風属性がいいです。または闇属性でもいいかもしれません。」
「なんでなのかしら?」
「氷は想像力次第で色んなのを作り出せます。そこで応用の効く風を使えば、状況に応じて変えることが出来、有利になるからです。闇については風と同じ理由です。」
「分かったわ、ありがとう」
この後はいつも通りご飯を食べながら少し魔法について喋り、自分の部屋に戻った。
少しでは無いかな......ざっと、2時間は話してたからね。
「ついに明日に出発して3日後には属性が貰えるのか...せめてまともに戦える属性にして欲しいな。」
左手をあげて小さく独り言を呟いた時、コンコン、とノックの音がした。
誰だ?夜の1時に。
「失礼します。」
まさかのシャルだ。
いつもすぐに寝ているのに......なぜだ?
「どうした、シャル?」
「お願いがあるのですが、言ってもいいですか?」
「いいよ、ていうかいつでも言って。出来ることならしてあげるから。」
可愛い妹の願いだ。
叶えることが困難な願いだろうと、無茶してでも叶えてあげたい。
......どんなお願いだ?魔法のことか?
「ありがとうございます。あの......明日からが少し怖いので一緒に寝てもいいですか?」
その事か......やっぱり怖いよな。
属性次第でどんな人生になるかが決まる。
俺は最悪何とかなるが、シャルはスキルの状態異常無効と回復速度上昇のスキルしかないから心配に違いない......だったら俺は、少しでも安心させてあげないと。
「大丈夫だよ。俺もちょうど寝るところだったし。じゃあ、寝ようか。」
「はい♪」
俺が魔導書を閉じて、布団の中に入るとシャルも入ってきた。
あれ?同じベッドで寝るの?一緒に寝るってこういうことだったのか?
とりあえず気にしないでおこう、気にすると色々ヤバいから。
詳しくは言えないけどな。
「お兄様は怖くないのですか?」
シャルが質問して来た。
......正直なところすごく楽しみだ。
しかし、それだと更に「自分だけ......」と心配してしまうかもしれない。
だから俺は本音とは少し違うことを言った。
「少しは怖いけど、家族がいるから大丈夫。もしもシャルの属性が無くても見捨てないし、守ってあげる。だから怖がらないでいいよ。」
「......ありがとうございます♪」
小声でささやかないでくれ。
尊すぎて死ぬ。
......その後、シャルが寝たのを確認してから俺も寝付いた。
本音は、シャルの寝顔を見たかったからだが。
そして次の日の朝、少し寝坊したから急いで教会へ行く支度をし始めた。
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