今いない場所へ
夢ばかり見ていたの
冴えない自分が嫌いで
忘れていたかったの
遠ざかる人達を
繰り返したの
自分がわからなくて
立ち止まったの
前にも後ろにも居場所がなくて
泣けないの
心が壊れ去って
笑えないの
頰を上げる力もでなくて
カレンダーを数えたの
未来が終わる日を探して
コップを捨てたの
割れていたから
走ったの
鼓動が止まりそうだったから
たどり着いたの
海の崖
思ったの
終わるべきって
踏み出したの
一歩
落ちたの
抱えたものが
朝日が昇ったの
私は帰ったの
今いる場所から、今いない場所へ向けて。