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IWN(淫夢を狙え)  作者: MUR
最終幕
22/25

異形

グレンラガンと彼岸島に喧嘩売る表現。

「それでは生徒会長、新垣あやめさんの開会宣言です」

 放送部のアナウンスが流れる。


 北畠と別れて1時間後、体育祭が始まろうとしていた。

 既に入場整列は終わり、後は会長の宣言を待つのみだった。


 タンタンタン。


 会長がタラップを踏んで朝礼台に上る。

 

 しかし、そこでざわめきが起きた。

 手に不可解なものを持っていたからだ。

 

 スピーチ原稿にしては『それ』は大きすぎるし、何より異様だった。


 俺と会長の距離は50メートル程離れてはいるが、俺は『それ』をはっきり直感した。


 例の『古書』だ。


 頭の中を危険信号が駆け巡る。

 ある嫌な予感が襲いかかるが、自分の理性がそれを否定する。


 いつのまにか握った手は汗ばみ、背中には脂汗が浮き上がる。


 教師陣と全校生徒がざわつく中、その予感は的中してしまった。



「招き奉る我の拍手にも畏くも


 天降りましませ大御神


 (をぎたてまつるわれのかしわでにかしこくも


  あまくだりましませおおみかみ)


 

     いくす・さてゅうす・らーす

                      」



 瞬間、足元が抜けたような浮遊感に襲われた。

 次いで目の前がまっくらになった。


 気がつくと相変わらず会長は朝礼台に立っていた。

 

 ただ会長の奇行をとがめる教師や生徒は誰一人いなかった。

 運動場にあつまった全員がその場に昏倒していた。


 いや、会長を含めて三つの人影を見つけた。


 一つは当然会長、距離は俺から50メートルの位置。

 もう一つは江崎、会長と俺の中間にいる。

 最後は、妹の加奈、俺から見て右手、3時方向に15メートル程だ。


 だが、特筆すべきは別にある。

 

 朝礼台の前には、3メートルをゆうに超える異形の化け物が現れていた。


 上半身は仁王像のような逞しい人間。

 下半身は獣、おそらく山羊。

 頭部からは山羊のものらしき角が一対生えていた。

 なるほど鬼のようにも見える。

 臀部からは長い尻尾が生えている。

 

 だがそれらよりもっとも異質なのは、その股間に勃起した陰茎があることだ。


 太さは丸太以上、長さは1メートルを超え、まるで天を衝くドリルのようだ。

 

 どれ程、時間が経っただろうか。


 数秒のようにも感じられたし、数時間の様にも思えた。


 会長と化け物がゆっくりとこちらに向きを変えた。


 


                

もうすぐ終わります。

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