表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新米艦長奮闘記(仮)  作者: ストームガンナー
1/3

序章

こんなんでいいのだろうか…。どぞ



ここは、我々の住む世界とは僅かに異なる世界。地形や気候は、我々の世界と全く同じ。ただ、地名と辿った歴史がいささか異なるそんな世界である



世界の呼び名は「イース」。大陸の呼び名は「アージャ大陸」「ノーア大陸」「サーア大陸」「アーリカ大陸」。この四つである



「…なんかこう…パチモンぽい呼び名はなんだ。オーストラリアはどこいった。つーか、イースって、EARTHの読み間違いとしか思えねー…!!」



そう一人呟きながら頭を抱えているのは、ユート・ヴォルフ士官候補生である。彼は、士官候補生共通の紺色の詰襟の上着を着直しながら溜め息をつく



「死んでテンプレ転生した先が、平行世界の地球で小規模戦闘が毎日起きている、第三次世界大戦勃発から20年目の世界だとは…」



彼・ユートは、転生者である。死亡原因が、街中で起きたヤクザ同士の銃撃戦に巻き込まれたからである。もっとも、たまたま乗り込んだ路線バスを挟んで、ヤクザが銃撃戦を始めるなんて誰にも予想できないが…



「よぉ、ユート」

「ショータか。そろそろ見合いだっけか」



ユートに声をかけたのは、同期のキクチ・ショータ。黒髪短髪黒目に中肉中背な典型的なジャポニカ人(我々の世界の日本)である。


「そ。我らが副官達との大事なお見合いだ」

「演習時指揮訓練組み合わせ…だったか」



演習時指揮訓練組み合わせ…士官学校最終学年である4年生が、一年間とにかくやりまくる(授業の実に95%!)演習の指揮官と副官を決める組み合わせである。もっとも、指揮官と副官以外にも、オペレーターや火器管制官などのブリッジクルーとも顔合わせすることもあるが…



「んで、めぼしい娘は見つかったか?」

「…ショータ、ナンパじゃないんだからさ」

「似たようなもんだろ?副官学科は99%が女子なんだからさ」

「そりゃそうだが…てか、そういうのを考える前に、演習時の自分の艦隊編成は考えたのか?…砲打撃艦隊だろうけど…」

「グッ!」



士官学校で使用される武器や兵器(戦車などの陸戦兵器や戦闘機などの航空兵器、戦艦・空母などの艦船など)は全て正規軍からの払い下げである。そのため、旧式だったり廃棄間近だったりしたものを整備・改修・改良して使っているのだ。



「わ、悪いか!砲打撃はロマンだッ!」

「いや、悪くはないが…。まぁ、砲打撃戦に持ち込めば…イケるか?」

「だろっ!?」

「…問題は多そうだけどな。対潜とか…」

「ムグッ…。そ、そういうユートはどうなんだよ。最大12隻で編成出来るけど、どうすんだよ?」

「俺か?…まぁ、もうすぐ副官募集の為に編成公開するから…教えてもいいか」



そういうと、脇に抱えていたケースから一枚の書類を取り出す



「えぇっと…編成登録12隻で、…駆逐艦4隻、巡洋艦3隻、戦艦2隻、大型航空母艦(旗艦)1隻、潜水艦2隻〜!?なんだ、この編成!?スッゲー中途半端じゃないか!」

「ま、端から見れば…な。とはいっても、結局艦隊に求められる役割って、ケースバイケースなんだよ。そう考えるとある程度融通きく艦隊編成をするしかないんだよ」

「けど「…それに」さぁ…?」

「…なんとなく…なんだけどな。予感みたいなもんなんだけど…」



ユートは、窓から士官学校軍港に目をやり呟くように告げた



「たぶん、この戦争…激化するぞ。そのために…少しでも知識を蓄える必要があるんだ」

「いつもの勘…か?」

「…あぁ」

「そっか…。…お前の勘って、イヤなくらい当たるからなぁ。やれやれ…」



ショータは、肩をすくめながらも笑う



「これから戦争するんだ。激化もなんもあったもんじゃないけどな!ま、気楽にな!」

「…ふっ、それもそうか。戦争だ、なら…」



二人の拳が、突き合わされる



「「派手にいこう」」


序章 終


次は副官との顔合わせ…です。たぶん…メイビー…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ