ミスターエッグ
思いついたので即投稿。
めっちゃ短いです。
俺は卵。
生物ですらない。
いや、生物の原型だ。
ある意味、世界の神秘。
俺は殻? それとも中身の卵なのか?
殻の場合、俺は生まれ来る子供のボディーガードだ。役目が終わり次第、消える宿命を持つ。
だが中身の場合はどうだ? 俺は鳥の子孫である。空へと羽ばたき、世界を又に駆けるナイスボーイだ。
ん? 何故雄を気取るのかって?
だって、産卵なんて面倒じゃん。
それに鶏は飛べないだって?
バカヤロー、夢を壊すような事は言わないでくれ。
俺はニュージェネレーションなんだよ。進化した飛べる鶏なんだよ。
話を戻そう。
俺はどっちだ?
それ以前に何故、俺に自我があるんだ? 俺は選ばれた存在なのか。
だとしたら、新しい生物の誕生だな。チヤホヤされるのが目に浮かぶ。
ふふ、次世代第一号って訳だ。
もしかして不死鳥かもしれないな。それ程に俺の器は大きい。
フェニックス、神話上の存在。
だとすると、俺は鳥の頂点に立つスペシャルバードではないか。
そうか、だから俺は特別なんだな。
謎が解けた。
ならば後はその時を待つだけだ。
あっ、割られた。食べられるのか? ふむ、俺は旨いからな。
……いや、ちょっと待て。
この流れだと……
どちらにしても儚い命でした。
短編おもろい。