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お隣さんとの甘口生活  作者: シロ
2/8

不器用な女の子

あの出来事があってから2日後の朝。家のドアベルがピンポーンと鳴った。

秋は誰だ?と思いつつも玄関のドアを開けた。そこには南瀬さんがいた。

「南瀬さんおはよう。朝からどうしたの?」

「泉さんおはようございます!前に助けてもらったお礼に昨日の夜クッキー焼いてみたんですけどどうぞ。」照

とクッキーを渡されたがあったのは真っ黒に焦げたクッキーのような物体があった。

「あ、ありがとう。」

行き詰まった返事になってしまったが、南瀬さんほどの美少女が笑顔で渡してくれたものを無愛想な返事で流すことは出来ない。

「泉さん。クッキー食べて見てください!」

南瀬さんが自分のために作ってくれたクッキーを食べないわけにはいかないので恐る恐る食べると、案の定

「んっ。……あっ」

食べてる最中渋い顔をしてしまったせいか南瀬さんの表情が暗くなってしまった。南瀬さんに

「料理苦手なの?」と聞くと

「うぅ。家でもお母さんには作らせてもらえませんでした。」

クッキーをあそこまで焦がすとなると不器用さもある程度想像することができたが、家でも料理を作らせてもらえないとなると相当な不器用さのようだ。彼女はしょんぼりしながら

「私だって料理できるようになりたいですぅ」

と言った。

「だったら俺でよかったらちょっとした料理なら出来るから教えようか?」

そう口にした瞬間彼女の顔がパァと明るくなって、

「お願いします!料理できるようになりたいです!」

彼女の明るい笑顔を見て頑張って教えてあげたいと思った。

でも問題点としてどこで料理を教えれば良いのかと言う点があり、それを彼女に聞くと

「泉さんのお家で教えて欲しいです。あっ材料とかの代金は私が出すので…」

「材料の代金は全額負担されるのは悪いから割り勘にしよう。それと女の子が男の部屋にそんなやすやすと入っても大丈夫なの?」

「2日前にも泉さんのお部屋に入ったじゃないですか?」

はぁ。この子はとても警戒心がないというか。

「まぁ南瀬さんがいいなら大丈夫だけど。」

そう言うと南瀬さんが嬉しそうに笑った。

南瀬さんに料理を教えることになったのは良いのだが今日の分のごはんの材料が1人分しかないことに気づいた。

材料を買うとなると住んでいる場所から徒歩25分くらいのスーパーに行かないと行けない。そのことを伝えると

南瀬さんが「一緒にスーパーに買い物について行きますっ。」と言った。

まだ朝なこともあってお互い外に行く準備が出来てないので一旦家で準備してからスーパーに行くこととなった。

準備が終わりスーパーに行き南瀬さんにまずは簡単なものから作れるようになろうと言った。

「やっぱり簡単で美味しいものと言ったらハンバーグだよなぁー」と口からこぼれると

「私ハンバーグ大好きです!!」

と周りのお客さんにも聞こえる大きな声で反応してしまった為少し笑われてしまった。

それからハンバーグの材料を買うことができ、家に一旦帰ることとなった。


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