297:WCS本戦!③
お待たせしました!!!
失恋VTuber3巻発売まで後1日!
控え室に戻り、遥お姉ちゃんが起きるのを待っていると、30分くらい経った頃になってようやく起き上がってきた。
「うっ⋯⋯わたしは⋯⋯」
『遥お姉ちゃん、大丈夫?』
「優希く⋯⋯いや、今はゆかちゃんモードかな?
とりあえずわたしは大丈夫⋯⋯至近距離で尊みを浴びて急性尊み中毒になっただけだと思うから⋯⋯」
『何その病名!?』
「今わたしが付けただけで、冗談だよ?」
遥お姉ちゃんはそう言うと、少しだけ笑った。
『そ、そっかぁ⋯⋯ほんとにあるのかと思ってびっくりしたよ⋯⋯』
「本当に騙されやすいね、気を付けないとだめだよ?」
『騙されやすくなんてないよ!?』
「いやいや、わたしからすれば全然だめだよ?
ふわちゃんとかにもハメられて恥ずかしい思いとかしてたでしょ?」
『う、でもふわりお姉ちゃん、ボクに酷い事したわけじゃないし⋯⋯』
「むー、じゃ、じゃあわたしも同じような事、したいな」
『お、同じようなこと!?』
「ひざまくらとかしてもらったり、してあげたんでしょ?
だったらわたしだってゆかちゃんにしてあげたいもん」
「(の、望むならそ、それ以上だって⋯⋯
な、なんて恥ずかしくて言えないけど)」
遥お姉ちゃんは恥ずかしそうにしながらもボクにそう言うと、ボクをひざまくらさせようと誘導してくる。
『だ、ダメだよ遥お姉ちゃん!』
他の人が急に来たりするかもしれないし、見られちゃったら⋯⋯恥ずかしいし。
「や、やっぱダメ⋯⋯だよね」
遥お姉ちゃんはそう言うと見てわかるくらいに落ち込んでいた。そんなにボクをひざまくらさせたかったのかな⋯⋯でも、恥ずかしいよ。
『うぅ⋯⋯』
でも、あんな顔で落ち込まれたら、罪悪感も凄いよ。
『す、少しだけ、なら⋯⋯いいよ?』
「本当!?」
『で、でも本当に少しだけだからね!』
「大丈夫大丈夫!」
「じゃ、ゆかちゃんここへどうぞ」
そう言って遥お姉ちゃんは正座してボクを誘導する。
『お、おじゃまします??』
「おじゃましますは違うんじゃないかな!?」
そう言いながらも、ボクは遥お姉ちゃんの太ももの上に頭を乗せる。そうすると、遥お姉ちゃんと目が合う。
「ふふっ、やりたいことの一個叶っちゃった」
そう嬉しそうに呟く遥お姉ちゃんは、そのままボクの頭を撫でてくる。
「ずっとこうしたかったんだ⋯⋯」
じーっとボクを見ながら頭を撫で続ける遥お姉ちゃん。恥ずかしくなって目を逸らそうとしても、どうやっても目が合ってしまう。
『(恥ずかしくて目開けていられないよぉ⋯⋯)』
そう考えていると、遥お姉ちゃんと目線が完全に合ってしまい、見つめ合う形に。
『(うぅ⋯⋯顔が熱くなってる⋯⋯)』
恥ずかしさが限界を迎えてボクが取った行動は、目を瞑ること。そうしないと恥ずかしさでおかしくなりそうだったから。
「ゆかちゃん、そんなに恥ずかしかった?」
『み、見つめ合うなんて普通しないもん!』
「そっか⋯⋯見つめ合う初めてはわたしってことなのかな?」
『そ、それはわからないけど⋯⋯』
「でも、ゆかちゃんへのキスは、わたしが最初⋯⋯だよね?」
『ふぇっ!?』
遥お姉ちゃんが口にしたのはボクが忘れようとしていたこと。忘れたいわけじゃ無いけど、まともに顔を見れないくらい恥ずかしい思いを合うたびにするのはキツいものがあったから。
「ふふっ、今のゆかちゃんすっごく可愛い」
『い、意地悪言わないで欲しいかな⋯⋯』
「そんな顔で言われるとして欲しいのかなって思っちゃうよ?」
『そ、そんなつもりないからね!?』
「それは分かってるけど、困った顔のゆかちゃんも可愛いから」
『に、逃げ場がない⋯⋯かな?』
「大丈夫、これ以上は言わないよ。
あっ、ひざまくらは続けるけどね?」
『うぅ⋯⋯結局逃げれてないよぉ⋯⋯』
それから結果発表の時が来るまでボクはひざまくらされながら過ごす事になった。
♢
気付けば眠ってしまっていたのか、目が覚めると目の前には先輩の顔があった。
「あれ⋯⋯先輩⋯⋯?
僕はどうして⋯⋯」
「優希くんおはよ!
最高の気分だよ」
「どどどどどどどどうしてひざまくらされてるんですか!?」
「優希くんと言うかゆかちゃんモードの優希くんにお願いしたからだよ?
「ま、全く記憶にないんですけど⋯⋯」
「それだけ深く入り込んでたのかな?
(忘れてるんだったら、キスとかしても良かった⋯⋯?いやでも、バレたら嫌われちゃうかもだし⋯⋯)」
「そういうことなんですかね⋯⋯気を付けないと⋯⋯」
「わたしはそのままでも良いんだけどね?」
「ぼ、ボクが困るんですよ!」
「ちぇー⋯⋯そういえばそろそろ結果発表の時間らしいから、準備しよっか」
「あっ、そうですね!」
僕達は一旦ズレた衣装などを再セットして、結果発表に備えて待つことにした。
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